BOØWY期の布袋寅泰「風」音作り|現行エフェクターで硬質なキレを狙う

「BOØWY」のギターサウンドを聴いていて印象に残るのは、単純な歪みの深さではありません。
硬質で粒立ちの良いカッティング。
歪んでいるのにコードの輪郭が潰れず、そこへコーラスやディレイによる独特の広がりが加わったサウンドです。
どうも、7丁目ギター教室新潟江南校の吉田です。
今回は、そんなBOØWY期の布袋寅泰さんをイメージしたギターサウンドを、現在普通に購入できる機材で作る方法を考えていきます。
最初に断っておくと、本記事の目的は当時の機材を完全再現することではありません。
当時使われていた機材を探し、ヴィンテージまで含めてシステムを再現していく。
これは非常に趣味性が高く、ギター好きとしてその面白さやロマンはよく分かります。
一方で、
「もう少し気軽にBOØWYを弾きたい」
「完全再現じゃなくていいから、それっぽい音を出したい」
「せっかくエフェクターを買うなら、他の曲でも使えるものが欲しい」
という人もいるでしょう。
この記事では、そちら側に寄せます。
筆者自身BOSS製品が好きで、普段からBOSSのエフェクターやGT-1000COREなどを使っていることもあり、今回もBOSSの現行モデルが中心です。
ただし、BOSSだけで統一することが目的ではありません。
BOØWY期の音作りで必要だった「役割」を理解し、現在手に入りやすく、他でも使いやすい現行機材へ置き換える。
これを基本方針とします。
- 今回狙うのは「BOØWY期」の布袋サウンド
- BOØWY期の布袋風サウンドを作る3つのポイント
- 現行機材で組むBOØWY期・布袋風ボード
- コンプレッサー:BOSS CP-1X
- オーバードライブ:BOSS OD-1X
- ソロ用ディストーション:ProCo RAT2
- コーラス:BOSS DC-2W
- ショートディレイ:BOSS DD-3T
- ディレイをさらに追い込むならBOSS SDE-3
- アンプはクリーンでレンジの広いものから始める
- 接続順はどうする?
- 現代的に作るCP-1Xと、当時寄りに遊べるPX-1
- 全部買う必要はない|手持ち機材に何を足す?
- マルチエフェクターでも同じ考え方で作れる
- テレキャスターじゃないとダメ?
- まとめ|ヴィンテージを集めなくてもBOØWY風は楽しめる
今回狙うのは「BOØWY期」の布袋サウンド

まず重要なのが、どの時代の布袋サウンドを狙うのかです。
布袋寅泰さんの音作りは、キャリアを通して同じではありません。
BOØWY解散後も機材やシステムは変化していますし、アンプや歪みそのもののキャラクターが前に出る音作りも増えていきます。
そのため「布袋サウンド」という大きなくくりで考えると、かなり幅があります。
本記事でイメージするのはBOØWY期。
特に、
- 硬質なカッティング
- コードを弾いても潰れにくい歪み
- コンプで整えられた粒立ち
- コーラスによる立体感
- ショートディレイによる独特の厚み
- ソロになったときに一段太くなるディストーション
といった要素です。
完全コピーではありません。
BOØWYの曲を弾いたときに「あ、この感じ」と思えるところまで持っていく。
そこを目標にします。
BOØWY期の布袋風サウンドを作る3つのポイント

1.バッキングは歪ませすぎない
最初に意識したいのが歪み量です。
ロックギターなので強く歪ませたくなりますが、BOØWY期の布袋風サウンドを狙うなら、バッキングまでハイゲインにしてしまうと逆効果になりやすいです。
歪みを増やすほどコンプレッションも強くなり、コードを構成しているそれぞれの音が混ざります。
特にカッティングでは、
「ジャキッ」
というアタックが欲しいところが、
「ジャーッ」
と一塊になってしまいます。
基本となるバッキングはクリーン〜クランチ程度。
歪ませることよりも、ピッキングした瞬間の輪郭を残すことを優先します。
そしてソロになったときだけ、別のディストーションを追加して太さを作る。
この二段構えで考えると音作りがかなり分かりやすくなります。
2.コンプレッサーで音の粒を整える
次に重要なのがコンプレッサーです。
カッティングでは6本の弦を同じ強さで鳴らしているつもりでも、ピックが強く当たった弦だけ飛び出したり、逆に弱い弦が埋もれたりします。
そこをある程度整えるのがコンプレッサーです。
ただし、
「布袋風=コンプを思い切り潰す」
と考える必要はありません。
今回欲しいのは、
アタックを残しながら、それぞれの弦の音量差を整えること。
強くかけすぎてピッキングの頭まで丸くなってしまうと、今度は肝心のキレが失われます。
コンプレッサーは音を変えるエフェクターというより、
右手の動きを音として整理する装置
くらいの感覚で使うと分かりやすいでしょう。
3.ショートディレイとコーラスで空間を作る
そして個人的にかなり重要だと思っているのが空間系です。
普通のクリーン〜クランチだけでBOØWYのカッティングを弾いてみると、
「音色自体はそんなに間違っていないのに、何か違う」
と感じることがあります。
そこで効いてくるのがコーラスとディレイです。
特にショートディレイ。
これは一般的なディレイのように、
「弾いたあとから音が返ってくる」
使い方ではありません。
ごく短い遅延音を原音へ重ねることで、音像そのものを少し大きくするイメージです。
まずは40ms前後から試してみてください。
フィードバックは少なめ。
エフェクトレベルも控えめです。
ディレイ音をはっきり認識できるところまで上げる必要はありません。
オンにすると音が少し立体的になり、オフにすると急に平面的に感じる。
そのくらいを狙います。
現行機材で組むBOØWY期・布袋風ボード
ここからは、筆者なら現在どんな機材を選ぶかを紹介します。
今回の選定基準は、
- 現在新品で購入しやすい
- 操作が難しすぎない
- BOØWY以外にも使える
- 長くペダルボードへ置いておける
- できるだけBOSSを中心にする
というもの。
「布袋専用機材」を集めるのではなく、普通にギターを続けていくうえでも使いやすい機材を選びます。
「いや、布袋さんが大好きっていうか、数曲楽しめれば良いんですよね…」
って気持ちに寄り添った記事なので、コアファンの皆様はどうかお手柔らかに願います。
コンプレッサー:BOSS CP-1X

まずコンプレッサーにはBOSS CP-1X。
今回CP-1Xを選ぶ理由は、
昔のコンプレッサーを再現したいからではありません。
むしろ逆です。
CP-1XはBOSSのMDP技術を採用した現代的なコンプレッサー。
音域や入力に応じて処理を行うことで、コードの分離や演奏ニュアンスを残しながらコンプレッションを加えやすくなっています。
BOØWY風のカッティングで欲しい、
- アタックを残す
- 各弦のバラつきを整える
- コードの分離を保つ
- 音圧を少し持ち上げる
という仕事を任せやすい。
つまり、
当時のコンプの音を再現するのではなく、当時コンプが担っていた役割を現代技術で作る
という選択です。
しかもCP-1XならBOØWYだけではなく、ファンク、ポップス、アルペジオ、クリーントーンなど幅広く使えます。
最初は強くかけすぎず、
「オフにすると少し音がバラついて聞こえる」
程度を目安にしてみてください。
BOSS CP-1X
オーバードライブ:BOSS OD-1X

バッキング用の歪みにはBOSS OD-1Xを選びます。
OD-1XもCP-1Xと同様、MDPを採用した現代的なエフェクターです。
特徴は、歪ませてもコードの分離感を保ちやすいこと。
今回のようにカッティングやコードワークを中心に考える場合、
「気持ちよく歪むか」
だけではなく、
複数の弦を同時に鳴らしたときに、それぞれの音が残っているか
がかなり重要です。
その点でOD-1Xは今回の用途と相性が良いと考えています。
もちろん、BOØWY期にOD-1Xが存在していたわけではありません。
ここでも狙っているのは機材のコピーではなく役割の置き換えです。
GAINを上げすぎず、クランチ程度。
アンプを少しだけ押しながら、ギター本来のアタックを残すくらいから始めるといいでしょう。
OD-1Xも布袋風専用機ではないので、普段のオーバードライブとしてそのまま使えるのも大きなメリットです。
BOSS OD-1X
ソロ用ディストーション:ProCo RAT2

そしてソロ用の歪み。
ここはBOSSではなく、ProCo RAT2を推します。
今回紹介しているエフェクターの中でも、RATは少し立ち位置が違います。
CP-1XやOD-1Xは、
「当時必要だった役割を現代的なエフェクターへ置き換える」
という発想で選んでいます。
一方、RAT系はBOØWY期の布袋サウンドそのものと直接つながりのある系統です。
当時は現在のRAT2ではなく、いわゆるBlack Face期のRATが使われていました。
もちろんヴィンテージ個体と現在のRAT2を同じものとして扱うことはできません。
それでも、
現行品でBOØWY期の布袋風ソロサウンドを作る
という今回のテーマなら、RAT2は非常に自然な選択肢だと思います。
RATはソロで使うと分かりやすい
基本となるバッキングはODで軽く歪ませる。
そしてソロになったらRATを追加する。
この役割分担です。
RATを加えることで、
- 中域の密度が増す
- 単音が太くなる
- サスティンが増える
- バッキングとの音色差が作れる
- フレーズをアンサンブルの前へ出しやすくなる
といった変化が得られます。
ここで重要なのは、RATを常に激しく歪ませる必要はないということ。
DISTORTIONを上げすぎず、
「ODだけより一回り太くなった」
くらいから調整してみると使いやすいです。
FILTERもRATの重要なポイントです。
RATのFILTERは一般的なTONEとは効き方が逆で、右へ回すほど高域が落ちていきます。
テレキャスターなどで高域が痛い場合は少し右へ。
逆に音が引っ込みすぎるなら左へ戻す。
ギターやアンプに合わせて調整できます。
ヴィンテージRATじゃなくてもいい
もちろん、当時と同年代のRATを探すのも楽しみ方のひとつです。
Black Face期のRATまで追いかければ、さらに趣味として深い世界があります。
でも今回の記事でやりたいのはそこではありません。
現在普通に買えるRAT2で、
「バッキングからソロになった瞬間、ギターが一段太くなる」
あの感覚を楽しむ。
まずはそれで十分です。
しかもRAT2は布袋専用機ではありません。
ゲインを抑えれば荒めのオーバードライブ。
上げればしっかりしたディストーション。
FILTERを使えば明るいギターにも暗いギターにも合わせられる。
BOØWYを入口に買ったとしても、その後かなり長く使えるペダルです。
この「他でも普通に使える」という点も、今回RAT2を推す大きな理由です。
ProCo RAT2
コーラス:BOSS DC-2W

空間を広げる役にはBOSS DC-2W。
普通のコーラスを使ってももちろん構いません。
ただ今回欲しいのは、
「ウネウネと揺れているコーラス」
より、
原音の輪郭を残したまま立体感を加えること。
その用途ではDimension系が非常に使いやすいです。
DC-2Wは一般的なコーラスよりも揺れ感が控えめで、
「エフェクトがかかっている」
という存在感より、
「音の周囲に空間ができる」
という変化を作りやすいペダルです。
カッティングのキレを残したい今回の音作りとも相性が良いでしょう。
設定も4つのボタンを組み合わせるだけなので難しくありません。
まずは薄い設定から。
特にステレオ環境が使える場合は、Dimension系らしい広がりをより楽しめます。
もちろんBOØWYだけでなく、アルペジオ、クリーントーン、シンセ的な80年代サウンドなどでも使えるため、汎用性も十分です。
BOSS DC-2W
ショートディレイ:BOSS DD-3T

ショートディレイにはBOSS DD-3T。
今回のラインナップの中でも、かなりおすすめしやすい1台です。
DD-3Tは非常にシンプルなデジタルディレイ。
12.5msから800msまで設定できるため、今回使いたい40ms前後のショートディレイも問題なく作れます。
操作も、
E.LEVEL
FEEDBACK
TIME
という分かりやすいもの。
多機能ディレイのようにメニューへ潜る必要もありません。
まず40ms前後から試す
ショートディレイでは、
TIME:40ms前後
FEEDBACK:ほぼ1回
E.LEVEL:低め
くらいからスタートします。
ここで重要なのは、
ディレイを聞かせようとしないこと。
「タッ、タッ」
と2回聞こえてしまうようなら、今回の目的としては少し強すぎます。
原音のすぐ後ろにもう一つ音が存在しているような状態を作り、それによって音像を少し硬く、大きくする。
それくらいで十分です。
DD-3Tは普通のディレイとしても非常に使いやすいため、ショートディレイ専用機にならないのもポイントです。
BOØWYで遊んだあとは、普通のリードディレイやリズミックディレイにも使えます。
BOSS DD-3T
40ms前後のショートディレイに。
まず試したい基本機。短い遅延音を薄く重ねて、ディレイを聞かせず音像そのものを厚くします。
ディレイをさらに追い込むならBOSS SDE-3

DD-3Tだけでも今回の音作りは十分楽しめます。
そのうえで、
「もっと80年代らしいデジタルディレイの質感を楽しみたい」
「モジュレーションまで含めて空間を作り込みたい」
という人にはSDE-3が面白いです。
SDE-3はRoland SDE-3000のキャラクターをコンパクトペダルへ落とし込んだモデル。
クリアなデジタルディレイでありながら、独特の温かさやモジュレーションを持つ80年代的なディレイサウンドを、現在のペダルボードへ導入できます。
さらにOFFSET機能によって、1台で2つの遅延音を組み合わせた立体的な音像も作れます。
今回なら、
DD-3T=短いディレイで基本の厚みを作る
SDE-3=長めのディレイやモジュレーションを使った演出
という役割分担もできます。
ただし、最初から両方買う必要はありません。
まずDD-3T。
ショートディレイの効果が気に入り、さらにディレイそのものを音作りへ積極的に取り入れたくなったらSDE-3。
この順番で十分です。
ディレイ比較
DD-3TとSDE-3、どっちを選ぶ?
まずショートディレイを試すならDD-3T。80年代的な空間処理まで作り込みたくなったらSDE-3。
BOSS DD-3T
BOSS SDE-3
アンプはクリーンでレンジの広いものから始める

アンプはJC-120のような、比較的クリーンでレンジの広いものから始めると分かりやすいでしょう。
今回の音作りではアンプ自体を強く歪ませるというより、
コンプレッサー
オーバードライブ
RAT
コーラス
ディレイ
といった各エフェクトの仕事を残したいからです。
アンプまで強く歪ませてしまうと、せっかく作ったカッティングの輪郭や空間系の見通しが悪くなる場合があります。
スタジオにJC-120があるなら、まずそれで試してみるのも手軽です。
自宅なら、手持ちのアンプやマルチエフェクターにあるクリーン系アンプモデルから始めれば十分です。
「JC-120がなければ布袋風にならない」
とまで考える必要はありません。
接続順はどうする?

基本形はこんなイメージです。
ギター
↓
CP-1X
↓
OD-1X
↓
RAT2
↓
クリーン系アンプ
↓
DC-2W
↓
DD-3T
↓
必要に応じてSDE-3
アンプにセンド/リターンがある場合は、DC-2W以降の空間系をセンド/リターン側へ配置する方法もあります。
一方、自宅用コンボアンプなどでセンド/リターンがなければ全部直列で問題ありません。
今回の目的はシステムを完全再現することではなく、
BOØWYを弾いて気持ちいい音を作ること。
接続方法にこだわりすぎるより、実際に鳴らしながら調整した方が早いです。
現代的に作るCP-1Xと、当時寄りに遊べるPX-1

ここまで紹介してきた基本ボードは、
BOØWY期の機材そのものではなく、その機材が担っていた仕事を現代の機材へ置き換える
という考え方です。
ところが現在は、もう一つ面白い方法があります。
BOSS PX-1です。
PX-1は、歴代BOSSコンパクトのサウンドを現在のデジタル技術で再構築し、1台のハードウェアで使用できるエフェクターです。
追加Model PassではCS-2 Compression Sustainerもリリースされています。
つまり現在なら、
現代的なCP-1Xで粒立ちを作る
という方法と、
PX-1でCS-2のキャラクターそのものへ寄せてみる
という方法の両方が選べます。
これはかなり面白いところです。
CP-1Xなら「役割」を現代化
CP-1Xを使う場合は、
アタックを残す
コードの分離を保つ
音量差を整理する
という目的を、現代的な処理で効率よく達成します。
BOØWY以外でも非常に使いやすい選択です。
PX-1なら「当時の質感」へ一歩近づける
一方PX-1なら、CS-2のような過去のBOSSコンパクトのキャラクター自体を現行製品で楽しめます。
ヴィンテージの実機を探すほどではない。
でも、
「昔のコンプってどんな感じなんだろう?」
という興味はある。
そんな人にはかなり面白い選択肢です。
Dimension Cなど過去のBOSSエフェクトへアクセスできるのもPX-1の魅力。
昔の実機を集める方法と、現代的なエフェクターへ置き換える方法の中間地点
として考えると分かりやすいでしょう。
他の音作りでもかなり遊べるので長く楽しめる1台です。
コンプの選び方
現代的に整えるか、当時寄りの質感で遊ぶか
実用性重視ならCP-1X。CS-2など過去のBOSSキャラクターへ寄せたいならPX-1。
BOSS CP-1X
BOSS PX-1
全部買う必要はない|手持ち機材に何を足す?
ここまで読むと、
「こんなにエフェクターを揃えないといけないの?」
と思うかもしれません。
もちろん、そんなことはありません。
今回のラインナップは、
一式揃えなければ成立しないセット商品
ではありません。
むしろ手持ち機材を使いながら、足りない部分だけ追加するのがおすすめです。
普通の歪みは持っている → CP-1XとDD-3T
すでにオーバードライブを持っているなら、まずそのまま使ってみてください。
GAINを下げてクランチ程度にする。
そこへCP-1Xとショートディレイを追加する。
これだけでもかなり方向性が変わります。
バッキングはいいけどソロが細い → RAT2
カッティングはそれらしくなった。
でもソロになると音が細い。
そんな場合はRAT2。
今回の中でも非常に分かりやすい変化が得られる部分です。
普段の歪みを残したまま、ソロのときだけRATを追加してみてください。
音が平面的 → DC-2W
歪みもコンプも悪くない。
それでもBOØWYを弾くと少し寂しい。
そんな場合はDC-2Wなどのモジュレーション系。
音程が揺れて聞こえるほど深くかけるのではなく、音像の横幅と奥行きを増やします。
空間系が面白くなってきた → SDE-3
DD-3Tでショートディレイを試して、
「ディレイって音作りとしてこんなに面白いのか」
となったらSDE-3。
ここから先はBOØWY再現を超えて、80年代的なラック機材の空間処理そのものを楽しむ領域です。
マルチエフェクターでも同じ考え方で作れる

GT-1000、GX-100などのマルチエフェクターを持っているなら、新しくコンパクトを一式買う必要はありません。
考え方は同じです。
コンプレッサー
↓
薄いオーバードライブ
↓
ソロ用ディストーション
↓
クリーン系アンプ
↓
薄いコーラス/Dimension系
↓
40ms前後のショートディレイ
↓
必要に応じて通常のディレイ
という順番から作ってみてください。
大切なのは、
「布袋さんが何という製品を使っていたか」
だけを追いかけることではありません。
その機材が何のために置かれていたのか。
そこが分かれば、現代のマルチエフェクターでもかなり遊べます。
特にコンプレッサーとディレイはデジタル技術との相性が良く、現在のマルチならかなり細かく調整できます。
ヴィンテージ機材を持っていなくても、音作りの考え方そのものは十分取り入れられます。
テレキャスターじゃないとダメ?

必ずしもテレキャスターである必要はありません。
もちろん、ギターそのもののキャラクターはサウンドへ大きく影響します。
ただし今回の目的は完全再現ではありません。
ストラトキャスターならリアPUを中心に使う。
ハムバッカーなら歪ませすぎず、低域が膨らみすぎないよう調整する。
まずは手持ちのギターで十分です。
個人的には、ギターを買い替える前に、
歪み量
コンプレッション
ショートディレイ
の3つを見直してみることをおすすめします。
特にショートディレイは、ギター本体を交換するよりも「BOØWYを弾いたときの雰囲気」が大きく変わる可能性があります。
まとめ|ヴィンテージを集めなくてもBOØWY風は楽しめる
BOØWY期の布袋サウンドを本気で完全再現しようとすれば、かなり深い世界があります。
当時のギター。
ヴィンテージのコンプレッサーやRAT。
アンプ。
ラックエフェクター。
接続方法。
ステレオシステム。
そしてレコーディング環境。
そこまで追求すること自体、ギターという趣味の楽しみ方として非常に面白いと思います。
ただ、
BOØWYの曲を弾いたときに、それっぽい音が出れば楽しい。
という人までヴィンテージ機材を集める必要はありません。
今回紹介した基本的な考え方は、
- バッキングを歪ませすぎない
- コンプレッサーで粒を整える
- ソロではRAT系で太さを追加する
- コーラスで立体感を作る
- ショートディレイで音像を厚くする
というものです。
現行機材で組むなら、
CP-1X
バッキングの粒立ちを現代的なコンプレッションで整える。
OD-1X
コードの分離を残したまま薄く歪ませる。
RAT2
BOØWY期との文脈も強い、ソロサウンドの中核。
DC-2W
揺れを強調しすぎず、音像に広がりを加える。
DD-3T
40ms前後のショートディレイをシンプルに作る。
SDE-3
さらに80年代的なデジタルディレイの世界へ踏み込む。
という構成です。
さらに当時寄りのBOSSサウンドそのものを楽しみたくなったら、PX-1でCS-2などに触れてみる方法もあります。
最初から全部揃える必要はありません。
手持ちの歪みを使って、
CP-1Xを足してみる。
DD-3Tを40msにしてみる。
ソロのときだけRATを踏んでみる。
それだけでも十分楽しめます。
ヴィンテージ機材を探すのも面白い。
現代のテクノロジーで昔の音作りを再構築するのも面白い。
この記事では後者を中心に、
現在普通に買える機材で、気軽にBOØWY期の布袋サウンドを楽しむ。
そんな入口になればと思います。































