ギターに慣れてくると、少しずつ気になってくるのが「エフェクター」。
クリーンで弾いてると物足りない、歪ませてみたい、でも何を買ったらいいか分からない。そんなときに検討してほしいのが、BOSSの「BD-2 Blues Driver」だ。
結論から言うと、「迷ったらこれでいい」って言えるくらい安心感のあるモデル。
今回はその理由を、初心者視点も交えてじっくり解説していく。
そもそもブルースドライバーってどんなペダル?
BD-2は1995年にBOSSから発売されたコンパクトエフェクター。
つまり2025年は30周年!
その名に「ブルース」とあるけど、実際はもっと幅広く使える。
むしろブルースで使えるか疑問なサウンド
そのサウンドの方向性は、FenderのTweed系アンプを意識したような「ザラッとしたクランチ」。
ピッキングに対する反応が良くて、ギターのボリュームを絞るだけでクリーン寄りにも変化する。だからこそ“弾き手の感情が乗りやすい”って言われるわけだ。
現行モデルとしては通常のBD-2に加えて、技クラフトシリーズの「BD-2W」や、JHS Pedalsとのコラボ「JB-2」などのバリエーションも展開されている。
邦楽ロックとの相性が抜群
BD-2が特に活躍するのは、日本のバンドシーン。
特にシングルコイル搭載のギターと合わせると、音の立ち上がりや歯切れの良さが際立つ。
たとえば、
テレキャスターのジャキッとした感じ
ジャズマスターの甘さ
レスポールスペシャルのゴリっとした音
これらの特徴を邪魔せず、むしろ引き立ててくれる。
逆にハムバッカー搭載のレスポールなどでも、エッジを効かせたいときにはちょうどいい刺激が加えられる。つまり、ギターを選ばず“味付け”できるってこと。
ピッキングニュアンスがちゃんと出せる
BD-2の最大の特徴とも言えるのが、ピッキングニュアンスへの追従性。つまり、弾き方によって歪み具合がしっかり変わる。
弱く弾くとクリーン気味
強く弾けばザグッと歪む
こういう「表情を出せる」ペダルは、練習用としてもかなり優秀。表現力の幅が広がるし、ギターそのものの操作感も養われる。
またコードストロークの際もアコースティック感のある弾き心地が得られる。
感情を込めたプレイをしたいなら、こういうタイプの歪みは間違いなく味方になる。
メインでもブースターでも使える万能さ
BD-2は、1台で「メインの歪み」と「ブースター」の両方をこなせるのが強み。
たとえば、
歪み系ペダルがBD-2だけ → それだけで完結できる音質
別の歪みペダルを導入 → BD-2を前段に置けばゲインブースターに
- 別の歪みペダルを導入 → BD-2を後段に置けばソロスイッチに
この柔軟性のおかげで、「買い替えたらもう出番がない」ってことが起きにくい。
新しい歪みペダルを導入しても、BD-2はそのまま“戦力”として使い続けられる。
“買って失敗した”って思うリスクが極端に低いエフェクターだ。
BD-2Wって実際どうなの?
BOSSが自らモディファイを施した「BD-2W」は、スタンダードBD-2のアップグレードモデル。
Sモード:オリジナルの音をさらに洗練、高解像
Cモード:レンジ広めで密度のあるサウンド
と、2つのサウンドモードを搭載。音の厚みや奥行きがぐっと増していて、弾き比べると「あ、こっちのがいいな」って思う人も多いはず。やや値は張るが、価格以上の価値を感じる完成度。
初めての1台にはノーマルのBD-2で十分だけど、「長く使いたい」「音にこだわりたい」って人にはBD-2Wの選択肢もアリ。
注意点:全員に刺さるわけではない
BD-2の音は「ちょいジャリ」系の歪み。邦楽ロックやポップスならドンピシャだけど、ハードロックやメタル、濃厚なブルースにはちょっと物足りないこともある。
もっと太く
もっと滑らかに
もっと派手に
そういう方向を求めるなら、別のペダルのほうが合うかもしれない。
だからこそ、「自分が弾きたいジャンルに合うか?」をちゃんと想像するのは大事。
総評:初心者も長く使えるエフェクター
BD-2のいいところは、こんな感じ:
表現力が高くて弾いてて気持ちいい
クランチ〜軽めのディストーションまで幅広く対応
他のエフェクターとも組みやすい
長く手元に置いておける1台
価格も1万円前後で保証も5年付き。最初のコンパクトエフェクターとしても、買い足しとしても、どっちでもおすすめできる。
結局のところ、「BD-2は持ってて損しない」って言えるエフェクターだ。
まとめ|BD-2が合う人・合わない人
こんな人におすすめ:
邦楽ロック、J-POP系が好き
シングルコイルのギターを使ってる
ピッキングで表情をつけたい
1台でいろいろ試したい
こんな人には微妙かも:
ハードロック/メタル系の超ハイゲインを求めている
滑らかで太いディストーションを探している
「何を買えばいいか分からない」「最初の1台で失敗したくない」って人には、BD-2を強く推したい。ちょっと物足りなくなっても、ブースターとして生き残る。
つまり、「持っててムダにならない」ってやつだ。
BOSS BD-2 記事の振り返り:よくある質問(Q&A)
Q1. BD-2ってどんなエフェクターなの?
A. BOSSが1995年に発売したオーバードライブ系ペダルで、TWEEDアンプのようなザラついたクランチサウンドが特徴。邦楽ロックやポップス系にぴったり。
Q2. 初心者でも使いこなせる?
A. 全く問題なし。ピッキングニュアンスを素直に反映してくれるから、自然に弾き方が上達する。1台で「学び」と「実用」の両方を得られる。
Q3. シングルコイルとハムバッカー、どっちに合う?
A. 両方OK。特にシングルコイルとは相性抜群(テレキャス・ジャズマス・レスポールスペシャルなど)。ハムでもエッジ感が加わっていい感じ。
Q4. メイン歪みとしてもいける?
A. もちろんいける。むしろ「これ1台で完結」してる人も多い。さらにブースターとしても使えるので、後々システムに組み込んでも無駄にならない。
Q5. BD-2Wとの違いは?
A. BD-2WはBOSS自身がアップグレードした“技クラフト”モデル。より高音質で、S(スタンダード)とC(カスタム)モードの2種のサウンドが楽しめる。余裕があればBD-2Wも検討価値あり。
Q6. 苦手なジャンルはある?
A. メタルやハードロックなどのハイゲイン系には向かない。あと、滑らかで太い系の音が欲しい人には物足りないかも。音の“ジャリ感”が特徴だから、ここは好みが分かれる。
Q7. 買ってすぐ使える?
A. YES。基本的にノブを12時方向にセットすればバランス良く鳴る。あとは少しずつ調整すれば、自分好みの音に近づける。
Q8. 他の歪みエフェクターと何が違うの?
A. 表現力の高さと万能性。特に「弾き方に応じて歪みが変わる」ってところは、練習にもライブにも強みになる。音作りの自由度が高い。