練習できない人のギターの始め方|最初の1本を買わない選択

ギターを始めたいけれど、買って続かなかったらどうしよう。部屋に物も増やしたくない。そう思ったまま、何年も踏みとどまっている人がいます。
どうも、新潟市江南区でギター講師をしている吉田です。
先に結論を。ギターは、買わずに始めていいです。週に一回、教室の楽器を借りて弾く。
今のところ、これがいちばん現実的な始め方です。
過去に一度買って続かなかった人も、意志が弱かったわけではありません。
毎日練習できる前提で始めてしまった。というだけです。
この記事では、楽器を買わずに始める方法と、そのときにどんな教室を選ぶかを書きます。



最初の壁は「弾けるかどうか」ではなく「買うかどうか」

体験レッスンに来る方の話を聞いていると、迷っている理由が上達の話ではないことがよくあります。
楽器を買って損をしたくない。
挫折したときに手元に残るのが気まずい。
ちゃんと管理できる気がしない。
そもそも部屋にこれ以上物を増やしたくない。
どれも上達とは関係のない話です。
にもかかわらず、この段階で止まっている人がかなりいます。
始める前の障害が、技術習得ではなく買い物になっている状態です。
この壁は、順番を入れ替えるだけで解消できます。
まず始めてから買えばいいんです。
借りる・譲ってもらうは、当てにできない

楽器を買わずに始める方法として、まず思いつくのは人から借りることです。
弾かなくなったギターを譲ってくれる知人がいる。
実家に父親のものが眠っている。
こういうケースは実際にあります。
うまくハマれば、これが一番安く済みます。
ただ、この方法には決定的な弱点があります。
人脈次第だという点です。
周りに楽器をやっている人がいなければ、その時点で終わりです。
誰にでも使える方法ではありません。
もう一つよくあるのが、安い中古を試しに買うという発想です。
これも悪くはないのですが、知識がないまま状態の悪い個体を掴むと、弾きにくさの原因が自分の腕なのか楽器なのか判別できなくなります。
最初の1本としては、実はいちばん事故が起きやすい買い方です。
【プチ解説】弦高(げんこう)って何?
弦とネックの間の距離のことです。
ここが高すぎるギターは、押さえるのに余計な力が要ります。
同じ人が弾いても「押さえられない」「指が痛い」の起きやすさが変わります。
調整されていない中古が難しく感じるのは、腕ではなくここが原因のことが多いです。
誰にでも使える方法は、実質これだけ

週に一回、教室で楽器を借りて練習する。
人脈も要らず、状態のいい楽器に触れて、部屋に物も増えません。
再現性があるのはこの方法です。
メリット
初期費用がほぼかかりません。
楽器も、ケースも、チューナーも、スタンドも、シールドも要らない。
月謝だけで始められます。
知識がないまま高額な買い物をせずに済みます。
何ヶ月か弾いてから選べば、少なくとも「自分がどんな音を出したいか」がぼんやり見えた状態で店に行けます。
そして、生活に週一回の予定が入ります。
これは思っている以上に大きくて、続いている人ほど「その日が予定として決まっていること」を続いた理由に挙げます。
自由に使える時間は、一日3時間しかない
自宅に楽器があったほうが上達は速い。これは事実です。
ただ、その前提が現代の生活で成立しているかは別の話です。
仕事、家事、食事、睡眠、人付き合い、家族との時間。一日24時間のうち、自分の裁量で使える時間は3時間程度と言われています。一週間で21時間です。
その21時間から、毎日1時間をギターに割く(自由時間の1/3)。
これは相当な決断です。できる人はいますが、できないほうが普通です。
一方、週に一回、教室で1時間だけ弾く。21時間のうちの1時間です(自由時間の1/21)。
残りの20時間には手をつけない。この配分なら、生活を壊さずに続けられます。
家に楽器があるのに触らない日が続くと、視界に入るたびに罪悪感が積もります。
練習しなければ→面倒だ→見たくない、という順番で気持ちが離れていく。買ったことが、やめる理由になってしまうパターンです。
ギターの情報発信をするメディアの視点からもギターを嫌いになってしまうというのは不本意なので、まずはできるだけスモールにスタートしましょう。

明確にデメリットもある。
いいことばかり書くと嘘になるので、デメリットもお伝えします。
上達は遅くなります。
週1時間と週5時間では、差がつくのは当たり前です。
半年で弾けるようになりたい人には向きません。


指先が硬くなりにくいです。
弦を押さえる指の皮は、間隔が空くと元に戻ります。週一回だと、毎回少し痛いところから始まる期間が長く続きます。
買った後に慣れ直しが必要です。
教室の楽器と自分の楽器はネックの太さも弦の張りも違います。自分の1本を手に入れたとき、一度感覚を作り直すことになります。
この3つを飲んだうえで、それでも筆者がこの始め方を勧めるのは、3ヶ月でやめた人は3年後に何も弾けないからです。
週1時間でも3年続いた人は、普通に弾けるようになっています。
速さで勝つのではなく、残っていることで勝つ。
指導の現場で結果を分けているのは、ほとんどこの差です。
体験レッスンで、そのまま言ってください

言い方に悩む必要はありません。こう伝えれば通じます。

余裕ができるまでは、教室の楽器をお借りして練習させてもらえませんか。
引け目を感じる必要はありません。あなたはプロを目指しているわけではないはずです。趣味でギターを弾きたい。それだけなら、このスタートで何の問題もありません。
上達を最優先にする価値観は、それを望む人のためのものです。誰かの基準を借りてきて、自分の趣味の始め方を決める必要はないです。
教室は「その一言への反応」で選べる
ここが重要です。同じことを伝えても、返ってくる反応は教室によってはっきり分かれます。
「それでは上達しませんよ」
と反応される教室とは見ている方向が違うので合いません。
言っていること自体は至極真っ当なのですが、あなたの条件を変えさせようとしている時点で、この始め方が成立しません。
「遅くはなります、その代わりこうしましょう」
と返してくれる教室なら信頼できます。
条件を受け入れたうえで打ち手を出しているからです。
少し困った顔をされても構いません。
「うーん…なるほど、わかりました!」
と返してくれれば十分です。というかむしろそれくらいの感じが丁度良いかもしれません。
否定ではなく、あなたの要望を承認してくれるかを見極めてください。
確認しておくことも整理しておきます。
- 貸出用の楽器があるか(申込みの時点で確認する)
- 個人レッスンか
- 1回60分程度か
- 「週一回だけ」と伝えたときの反応
30分レッスンやグループレッスンは、この始め方とは噛み合いません。
楽器を借りて実際に弾く時間が足りなくなるからです。
人数が多ければ自分が音を出している時間はさらに短くなります。
60分の個人レッスンを探してください。
そして、貸出楽器があるかどうかは、その教室が始める前の障害を理解しているかの表れでもあります。
判断材料の一つとして見て構いません。
動画では埋まらない部分がある
弾き方を学ぶだけなら、無料の動画が大量にあります。
それでも詰まる人が多いのは、動画では自分の状態が見えないからです。
押さえられないとき、原因が指の力なのか、押さえる位置なのか、楽器の弦高なのか。
画面の向こうの人は、あなたの手も、あなたの楽器も見ていません。
自分では判断がつかないまま「向いていない」に着地してしまう。
ここで消えていく人を何人も見てきました。
教室の楽器を借りる利点は、この変数が一つ減ることでもあります。
調整済みの楽器で弾けば、少なくとも道具のせいで難しくなっている可能性は消えます。
残るのは、その場で見てもらえば済む話だけですし、先生もあなたが週一回この時間でしか練習しないことを考慮しながら教えてくれます。
楽器はいつ買う?

欲しくなってからで大丈夫です。3ヶ月後でも、1年後でも構いません。
とはいえ「欲しくなったら」では判断しづらいと思うので、目安を3つ挙げます。
教室で弾いた曲を、家で口ずさんでいる。
楽器が生活に食い込み始めたサインです。
次のレッスンまでが長いと感じる。
週一回では足りなくなってきた状態です。
教室の楽器について、好きなところと嫌なところが言える。
これがいちばん確実です。ネックが太くて弾きにくい、この音は好き。
そう言えるようになった時点で、あなたはもう選ぶ基準を持っています。
むしろ多くの人はまず楽器を買う所から始めるので、見た目以外の判断基準が無いまま最初の楽器を買う事になります。
週一回でも定期的に触っていれば店頭で音を出して試すことも出来ます。
そこで音の感じと弾き心地を判断する事が出来るため、より良い買い物ができます。

3つ目が言えるようになってから店に行けば、店員の説明も自分の判断材料として聞けます。
この段階で初めて、機材選びの話が意味を持ちます。
このブログでも初心者向けにおすすめのギターや機材を何種類か紹介しています。
まとめ
- 最初の壁は上達ではなく、楽器を買うという決断
- 借りる・譲り受けるは人脈次第で、再現性がない
- 週一回、教室の楽器を借りて弾くのが誰にでも使える方法
- 週1時間なら、自由時間21時間のうち20時間は手つかず
- 上達は遅くなる。それでも3年残った人が弾けるようになっている
- 教室選びは、貸出楽器・個人レッスン・60分・伝えたときの反応
- 買うのは、教室の楽器の好き嫌いが言えるようになってから
まずは体験レッスンで「週に一回、ここでだけ練習したい」と伝えてみてください。
そこでの反応で、その教室があなたに合うかどうかハッキリします。
あと、立場上紹介しないわけにもいかないので、筆者の所属する教室についてです。
7丁目ギター教室は全国にあります。
(筆者の校舎は新潟市江南区です。亀田横越エリアにお住まいの方は是非。)
お近くの教室を探してみてください。その際も、貸出楽器の有無は先に確認しておいてください。
レッスン時間やコースは校舎によって異なる場合があるので、体験レッスン申込み時に確認してください。
ちなみに7丁目ギター教室で他の教室に読者が入会しても筆者には全く得が無い事は断っておきます。
























