上達方法

ギターが続かない人へ|“部活っぽく”取り組むと挫折しない理由と楽しみ方

ギターを始めたのに、いつの間にか弾かなくなっていた。
そんな経験、きっと一度はあるはずだ。

忙しさやモチベの低下、練習の行き詰まり──原因はいろいろある。
でも本質は、「ひとりで続けるのが意外と難しい」ってところにあると思ってる。

気軽に始められる反面、誰からも怒られない。褒められもしない。
だからフェードアウトしやすいんだ。

そんな中でおすすめしたいのが、“部活っぽいギターの楽しみ方”

ゆるく仲間とつながって、目的もガチじゃなくていい。
月1回のセッションに向けてちょっと練習して、打ち上げで飲む。
そんなノリの方が、案外ずっと続く。

この記事では、なぜ“部活っぽさ”がギターの継続に効くのか、
その理由と仕組み、実際にできる工夫、そして仲間とのつながり方までじっくり解説していく。

部活っぽい仕組みがギター継続に効く理由

ギターはひとりでも楽しめる。
でも、ある程度続けていくと「このままでいいのかな」と感じる瞬間がやってくる。

そういう時に挫折せずに済むのが、部活っぽい“ゆるいコミュニティ”の存在だ。

ここでいう“部活っぽい”とは、

  • ガチじゃないけど、ちょっとだけ縛りがある

  • 目標もゆるいけど、仲間と共有してる

  • サボっても許されるけど、自然と戻ってこれる

というような、プレッシャーのない関係性を指す。

そんな仕組みがなぜ強いのか──理由は大きく3つある。

① 練習に“意味”が生まれる

「月末にスタジオで1曲だけ合わせよう」
「来週オープンマイク行くからイントロだけでも弾けるように」

こんな“ちょっとした目標”があるだけで、練習のやる気が変わる。
誰かとつながってる、誰かと合わせる予定がある──それだけで**“自分のためだけじゃない”練習になる**んだ。

② サボっても戻ってこられる

一回練習を休んでも、「また今月から頑張るか」と戻ってこられるのが“部活っぽい仲間”の良さ。
誰にも責められない、でも見てくれてる人がいる。
そんな関係があるだけで、「辞めにくい」じゃなくて**「戻りやすい」仕組み**ができる。

③ 頑張らなくても刺激がもらえる

SNSにギターの練習動画を投稿してる仲間がいたら、それを見るだけでも刺激になる。
上手い・下手は関係なく、「楽しそうにやってる人がいる」ってだけで弾きたくなる。

自分から発信しなくてもいい。見るだけでもいい。
関わってる感覚があることが、継続のエネルギーになる。

やる気に頼らない“続ける仕組み”をつくろう

ギターを続けるにはやる気が必要──そう思われがちだけど、
実際にはやる気こそ最も不安定な燃料だ。

やる気って波があるし、忙しい時はどんなに好きでも気が乗らない。
じゃあどうするか? 答えは簡単で、やる気に頼らない仕組みを作ること

たとえば:

  • ThreadsやInstagramで「○○分練習した#ギター部 10日目」とだけ投稿する

  • 「今日は1フレーズだけ」でも動画をアップする

  • 誰かの投稿に「いいね」だけ押しておく

こういう行動が、やる気に左右されずにギターと関わり続けるための土台になる。
コミュニティがあると、やる気ゼロの日でもちょっとだけ触っておこう、って思える。

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「上手くなってからやる」は、一生やらない

「もう少し弾けるようになったら人前に出よう」
「課題曲が完璧に弾けるようになったら動画投稿しよう」

──気持ちはよくわかる。でも、その思考のままだと永遠に行動できない。

実際には、行動したから上達するんだ。

  • サビだけ弾いてセッション参加してみる

  • 1小節だけ練習動画をアップしてみる

  • オープンマイクで、Bメロだけでも弾いてみる

そうやって少し“外”に出た人ほど、ギターがもっと面白くなる。

行動が成長を引っ張ってくれる。
完璧になってからやるんじゃなくて、やってるうちに少しずつ上手くなる。

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“仲間と何かをやる”って、大人になってからの贅沢

学生時代は自然にできていた、誰かと何かを一緒にやるということ。
でも大人になると、そういう時間ってぐっと減る。

だからこそ、ギターで気の合う仲間とゆるくつながれる場があるだけで、生活がちょっと豊かになる。

  • スタジオでのセッション終わりに軽く飲みに行く

  • スマホで録音し合ってLINEで感想を送りあう

  • 「来月もやろうな〜」と別れ際に言える関係

ギターは、音楽のためだけじゃなくて、人と自然につながるための道具でもあるんだと実感できる。

“課題曲”の選び方で、部活感は3倍になる

部活っぽくギターを楽しむ上で、「みんなで同じ曲を練習する」ってのは大きなモチベになる。

✅ おすすめのジャンル

  • 90〜2000年代の邦ロック(スピッツ、バンプ、アジカンなど)

  • 最近のJ-POP(米津玄師、あいみょん、髭男、King Gnu)

  • 弾き語りできる系(スピッツ、森山直太朗、ゆず)

→ 難しすぎず、聴いたことある曲で“ちょうどいい達成感”が得られる

✅ 誰でも参加できる工夫

  • キー変更OK、テンポ落としOK

  • コードだけでもOK、リードだけでもOK

  • Aメロだけ・サビだけでもOK

→ 全部弾けなくても、“一部を担当する”だけで楽しい
→ 部分的に合わせても“軽くバンド感”を味わえる

✅ SNSでも共有しよう

  • 「今月の課題曲:#小さな恋のうたチャレンジ」

  • 「イントロだけでもやってみた」動画を上げる

  • コメント欄で「そこ弾けるようになったんですね!」と交流する

→ 投稿のクオリティは関係ない
→ “誰かも同じ曲をやってる”という感覚が続ける動機になる

ギターを人生の一部に

結局のところ、ギターって上手くなることだけが正解じゃない。

  • 人とつながるため

  • 自分の時間を確保するため

  • ちょっとした達成感を得るため

  • 昨日よりちょっとだけ前に進むため

そんなふうに、ギターは“生活にいいリズムを作る装置”にもなる。

ひとりじゃなく、ゆるくつながってみよう

ギターを続けるのが難しいのは、ひとりきりでやろうとするから。
「続ける力がない」んじゃなくて、「続けられる環境がなかった」だけかもしれない。

だからこそ、部活っぽくギターと付き合ってみるというのは、かなり有効な選択肢になる。

  • 緩いつながりのある仲間

  • ちょっとした共通の課題曲

  • 成果じゃなく“関わってる感じ”がモチベになる場

それがあるだけで、気づけばまた今日もギターに手が伸びる。

楽しみながら、ちょっとずつ続けていこう。
ギターは、ゆるくても続けた人のところに、確実に応えてくれる。

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吉田寛定
新潟市在住のギターインストラクター。 趣味ギタリストに向けた“ちょうどいい温度感”の発信を心がけています。 新潟市江南区のギター教室|7丁目ギター教室にて無料体験レッスン受付中。亀田・横越エリアの方はぜひどうぞ。