「下手くそだから安いギター」?
いえ、逆です。下手だからこそ、金の力で解決すべき問題があるんです。

どうも、7丁目ギター教室新潟江南校の講師、吉田です。

さて、SNSを見ていると定期的に学級会のように燃え上がる話題があります。
「初心者が高級ギターを持つのは生意気だ」
「下手くそが高い機材を買うな」という、あの不毛な議論です。
これからギターを始めたい人や、憧れのあの一本を買おうか迷っている人にとって、これほど水を差す言葉もありませんよね。
「自分にはまだ早いかな…」とデジマートのタブをそっと閉じてしまった経験、あるんじゃないでしょうか?

結論から言います。
下手でも初心者でも、欲しいなら高いギターを今すぐ買うべきです。
むしろ、初心者こそ良い楽器の恩恵を最大限に受けることができます。
外野の声は無視して、そのカードを切ってしまいましょう。

ゲイン・アゲ美
ゲイン・アゲ美
ああー、これね。「上手くなってから高いギター買え」おじさん、いつの時代も湧いてくるよね。現場目線で言わせてもらうと、正直その理屈もう古いかなって感じ。

アド・リブ代
アド・リブ代
ええー? 私は最初から見た目で惚れたGibson買っちゃったわよ! だって「運命」感じちゃったんだもん。愛がないと続かないでしょ? 理屈じゃないのよ、魂よ!

モダン・テク子
モダン・テク子
感情論は置いておくとして、物理的に見ても安いギターはフレット処理が甘かったり、チューニングが不安定だったりする。初心者がそんなハンデを背負って効率的な練習ができるわけがないだろう。最初から精度の高い機材を使うのが最短ルートだ。

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上手くなってから買う? それじゃあ遅すぎる理由

「Fコードが弾けるようになったら良いギターを買おう」 これを目標にするのも悪くはありませんが、実はこの考え方が上達を阻害している可能性があります。

「高いギター」は初心者向き?

高いギターと安いギター、決定的な違いは何だと思いますか?
音の良さはもちろんですが、一番の違いは「弾きやすさ」です。

ある程度の価格帯(Fender USAやGibson、PRSなど)のギターは、工場での組み込み精度が高く、出荷時の調整もしっかりされています。

  • 弦高が適切で押さえやすい

  • ネックが手に馴染む

  • 軽い力でも音が前に飛ぶ

つまり、高いギターは「プレイヤーを助けてくれる」のです。 逆に、極端に安いギターは、弦高が高くて指が痛くなったり、音がぼんやりしていて「正しく弾けているのか分からない」という状態になりがちです。

初心者が「安いギター」を使うというのは、泳ぎ方を知らない人が、重りを背負ってプールに飛び込むようなもの。 下手だからこそ、道具の力でハンデを埋める。これが合理的な判断です。

モチベーションをお金で買うという戦略

練習を習慣化するのは大変です。特に独学だと、9割が挫折すると言われています。 しかし、部屋に「憧れのギタリストと同じロゴが入ったギター」があったらどうでしょう?

  • ケースを開けるだけでテンションが上がる

  • カッコいいから、とりあえずアンプに繋ぎたくなる

  • 高いお金を払ったんだから、元を取ろうと必死になる

この心理的効果は絶大です。 筆者の周りでも、高校時代に無理して高いギターを買った仲間たちは、切磋琢磨して上手くなっていきました。

「良いギターを買う」ことは、「挫折しない未来への保険料」を払うことと同じなのです。

SNSの「下手な奴が高い機材使うな」の正体

ではなぜ、SNSでは「分不相応だ」という批判がなくならないのでしょうか。 その正体を知れば、気にする必要が全くないことがわかります。

機材マウントの9割は「嫉妬」でできている

残酷な真実を言いますが、批判してくる人の多くは、ギターの良し悪しを見ているのではありません。「自分と同レベル(あるいは下)の人間が、自分より良い物を持っている」という状況に嫉妬しているだけです。

例えば、ジョン・メイヤーのようなトッププロが数百万円のギターを使っていても、誰も文句は言いませんよね? 実力がかけ離れているからです。 批判の声が飛んでくるのは、「実力が近いくせに、良い思いをしているのが許せない」という、非常に狭い距離感での嫉妬感情が原因です。

価格しか見ていない人たちの言葉はノイズ

「プロでも10万円以下のギターを使ってるぞ!」という意見もあります。 確かにそうですが、それはプロが「その現場に最適な音」として選んだ結果がたまたま安かったか、あるいは「弘法筆を選ばず」で、プロの腕前があらゆる欠点をカバーしているからです。

批判する人は、楽器を選ぶプロセスや背景を無視して、単に「価格」という軸でしか物事を見れていません。 そんな「価格軸」でしか語れない人の意見を気にして、自分の欲しい相棒を諦める必要なんて1ミリもありません。

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「買った後悔」より「買わなかった後悔」の方が重い

もし高いギターを買って、批判されたらどうするか? 答えは簡単です。環境を変えましょう。

自分の機材を愛してくれる場所に身を置く

SNSの心ない言葉はミュートすれば消えます。 もし身近な友人に妬んでくる人がいたら、距離を置きましょう。
「うわっ! そのギター最高じゃん! 弾かせて!」と言ってくれる仲間がいるコミュニティは必ずあります。

自分の愛機を否定する人たちの中で縮こまって弾くよりも、「そのギター、カッコいいね!」と承認してくれる環境に身を置くこと。これが長く楽しく続けるコツです。

臆せず買おう

買って後悔することなんて、せいぜい「今月の支払いがキツイ」とか「妬まれる」くらいです。 でも、買わずに安いギターで練習して、「なんか上手くならないな…」とフェードアウトしてしまう後悔の方が、人生にとっては大きな損失です。

筆者の生徒さんにも、「下手でも上手でも、予算が許すなら良いギターを買ってください」と伝えています。 良い楽器は、あなたを必ず上手にしてくれます。

よくある質問(Q&A)

Q. 高いギターを買っても、結局挫折したらもったいなくないですか?

A. 実は高いギターの方が「リセールバリュー(再販価値)」が高いので、金銭的なダメージは少ないことが多いです。 人気のブランド(Fender, Gibsonなど)であれば、万が一辞めてしまっても、中古市場でそれなりの価格で売れます。逆に無名で安価なギターは、売ろうとしても二束三文にしかなりません。「資産を持つ」つもりで買えば大丈夫です。

Q. 「豚に真珠」と言われないか怖いです。

A. 言わせておけばいいんです。真珠を身につけているうちに、自分が真珠にふさわしい人間(プレイヤー)になろうと努力するのが人間です。 それに、豚に真珠という言葉を使う人は、たいてい「真珠を持っていない人」です。持っている人は、その価値を知っているので「いい真珠だね」と褒めてくれますよ。

Q. 10万円のギターと30万円のギター、初心者に違いはわかりますか?

A. 音の善し悪しは分からなくても、「弾き心地」と「見た目のオーラ」の違いは初心者でも絶対にわかります。 特にネックの握りやすさや、チョーキングした時の音の伸びなどは、身体感覚として「なんか楽だな」と感じるはずです。お店で恥ずかしがらずに、店員さんに頼んで試奏(あるいは弾いてもらって聴く)してみてください。

まとめ

  • 高いギターは弾きやすい。 初心者こそ、道具の力でハンデを埋めるべき。

  • 「高いギターを買うな」の正体は嫉妬。 実力が近いからこそ生まれる感情なので、気にする必要なし。

  • モチベーションはお金で買える。 憧れの機材があるだけで、練習頻度は勝手に上がる。

  • 環境を選ぼう。 あなたのギターを「生意気」ではなく「最高」と言ってくれる仲間と付き合おう。

  • リセールバリューも高い。 万が一の時も、有名ブランドなら資産価値が残る。

ギターは、あなたの人生を彩るパートナーです。 外野の声よりも、自分の「これが欲しい!」という直感を信じて、最高の一本を迎え入れてください。それが一番の上達の近道です。

ABOUT ME
吉田寛定
新潟市在住のギターインストラクター。 趣味ギタリストに向けた“ちょうどいい温度感”の発信を心がけています。 新潟市江南区のギター教室|7丁目ギター教室にて無料体験レッスン受付中。亀田・横越エリアの方はぜひどうぞ。
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