BOSS GX-1 vs GT-1徹底比較!価格差を超える価値はあるのか?

BOSSのエントリーマルチエフェクターが10年ぶりのアップデート
どうも、7丁目ギター教室新潟江南校の吉田です。
「安くて良いマルチ」の代名詞として、長年君臨してきたBOSS GT-1。
ギターを始めたばかりの頃、相棒に選んだ方も多いはずです。
しかし、2025年1月、ついに正当な進化を遂げた「GX-1」が発表されました。
「見た目は似てるけど、何がそんなに違うの?」
「価格差だけの価値はある?」
そんな疑問が頭をよぎり、ポチる指が止まっている方も多いでしょう。
結論から言うと、「今から買うなら、無理をしてでもGX-1を選べ」です。
ギター歴18年、元楽器店スタッフで現役ギター講師の私が断言します。
これは単なるアップデートではなく、サウンドエンジンの世代交代による「音楽体験の革命」です。
この記事を読めば、GX-1があなたのギターライフをどう変えるのか、そしてGT-1がまだ輝く「特定のシチュエーション」がどこにあるのかが、ロジカルに理解できるはずです。



サウンドの核:COSMからAIRDへの劇的進化

GX-1とGT-1の最大の違いは、アンプシミュレーターの設計思想にあります。
GT-1が採用していた「COSM」は、物理的な回路の挙動を模倣する技術でしたが、GX-1に搭載された「AIRD(Augmented Impulse Response Dynamics)」は、その先を行きます。
弾き心地に直結する「電気的相互作用」の再現
AIRDは、アンプの各パーツが互いに影響し合う電気的挙動(サグ感やレスポンス)を丸ごと再現します。
ピッキングした瞬間に音が一度沈み込み、そこから豊かな倍音を伴って膨らむ感覚――。
この「アンプと一体化する弾き心地」は、GT-1では到達できなかった領域です。
工学的に見れば、GX-1は内部演算が32bit浮動小数点処理となっており、GT-1(24bit)に比べて圧倒的に広いダイナミックレンジを確保しています。
これにより、ボリュームを絞った時のクリーンアップや、ピッキングの強弱による音色変化が極めて滑らかになります。
実際にCOSM時代のフラッグシップGT-100とAIRD対応のGT-1000CORE、その両方を愛用してきた筆者から見ても生々しさや弾き心地には結構差があるなーと感じます。
COSMもまだまだ使えるサウンドではありますが、AIRDを搭載したマルチエフェクターがこの価格で買えてしまうのは嬉しい事です。
視認性と操作性:カラーLCDと「HEXARAY」

GT-1のモノクロ液晶で、小さな文字を追いかけていた日々は終わりました。
GX-1はカラー・グラフィックLCDを搭載し、視覚的な認知負荷を劇的に下げてくれます。
触覚と視覚の融合「HEXARAY」
注目すべきは、エフェクト・ボタンのLEDがメーターとして機能する「HEXARAY(ヘキサレイ)」機能です。
コンプレッサーの効き具合や音量レベルを、ボタンの光の量で視覚的に確認できる。
「耳で判断する」のが難しい初心者にとって、この視覚的フィードバックは音作りの迷子を防ぐ最強のガイドになります。
また、音色プリセットとは別にエフェクトに対して「おすすめ設定」がプリセットされている「GEAR SUITE」により、パラメーターを一からこねくり回さなくても、プロ級のサウンドへ瞬時にアクセス可能です。


現代ギタリストに必須の「接続性」

GX-1は、現代のライフスタイルに合わせた利便性が追求されています。
Bluetooth標準搭載: 専用アプリからスマホでエディット。YouTubeで音源を流しながらセッションするのもワイヤレスで完結。
USB Type-C対応: iPhoneやiPadと直接接続して、手軽に演奏動画の撮影や録音が可能。
USBバスパワー駆動: 電源アダプターや電池がなくても、PCやモバイルバッテリーからの給電で動作します。
スマホが普及しきって、iPhoneもtype-C端子に対応したこともあり、マルチエフェクターもそこに順応してきています。
一度Bluetoothやスマホ接続を知ってしまうとGT-1などの旧型マルチは使いにくく感じてしまうかもしれません。
スペック比較:GX-1 vs GT-1
重要なポイントを表にまとめました。
| 比較項目 | BOSS GX-1 (NEWモデル) | BOSS GT-1 |
| サウンドエンジン | AIRD (生々しい弾き心地) | COSM (伝統のサウンド) |
| 演算精度 | 32bit 浮動小数点 | 24bit |
| ディスプレイ | カラー液晶 | モノクロ液晶 |
| Bluetooth | 標準搭載 (スマホ連携可) | 非搭載 |
| USB端子 | USB Type-C (バスパワー対応) | USB Micro-B |
| 重量 | 1.2kg (さらに軽量化) | 1.3kg |
| 電池駆動 | 約5時間(モバイルバッテリー使用可能) | 約7時間 |
| 物理AUX IN | なし (BT/USB経由) | あり |
GT-1がまだ「有利」な場面とは?

もちろん、GX-1がすべての面で勝っているわけではありません。
GT-1には、以下のような独自のメリットも残されています。
バッテリーの持ち: 単3電池4本で約7時間動作します。GX-1は約5時間。路上ライブなどで1分でも長く駆動させたい場合はGT-1に分があります。
が、しかしGX-1ではモバイルバッテリーも使用可能なので電池での連続使用時間に関しては大きな優位性は無いとも言えます。物理AUX IN端子: Bluetooth非対応の古いプレーヤーをケーブル1本で繋ぎたい場合、GT-1なら直挿し可能です。
COSMが使える: 制作の現場ではあえて古いサウンドライブラリーを使いたいという場面もあります。また、GT-1の方が実機モデリング系のアンプタイプが多いという事に関しては明確に優位性があるという事も見逃せません。
※GT-1ではケトナー、ソルダーノ、5150が選べる。
GT-1にのみ収録されているエフェクト一覧
また、TONEMODIFYなどGT-1にしか収録されていないエフェクトもいくつかあります。
カテゴリー | エフェクト名 | 解説・GX-1との違い |
|---|---|---|
FX1/FX2 | GUITAR SIM | シングル・コイルをハムバッカーの音に変える、またはその逆、フルアコ風にするなどの変換機能です。 ※GX-1には「AC. GTR SIM(アコギ用)」と「SITAR SIM」はありますが、ピックアップの種類を変える機能は搭載されていません。 |
TONE MODIFY | ギターの音質特性を「FAT(太く)」「PRESENCE(明るく)」「RESONATOR(共鳴感を付加)」などに簡単に加工するプリセットEQのようなエフェクトです。 ※GX-1ではEQやENHANCERで代用する必要があります。 | |
AC. PROCESSOR | エレアコの音をマイク録りしたような音に変える機能です。「SMALL」「MEDIUM」「BRIGHT」「POWER」などのタイプがあります。 GX-1には、より高度な「AC RESO (Acoustic Resonance)」が搭載されていますが、GT-1のシンプルな「AC. PROCESSOR」とはアルゴリズムが異なります。 | |
AUTO WAH | GT-1とGX-1双方に同名のエフェクトがありますが、GT-1のみ「LFO(周期)で揺らすモード」だけでなく、ピッキングの強弱で揺らすモード(TOUCH WAH機能)も内包しています※GX-1ではTOUCH WAHとAUTO WAHが別エフェクトとして独立しています。 | |
DELAY | TAPE | テープ特有の揺らぎを再現したディレイです。 ※GX-1には「SPACE ECHO (RE-201)」が搭載されていますが、GT-1にある汎用的な「TAPE」タイプはありません。 |
REVERB | MODULATE | ホールの残響に揺らぎを加えたリバーブです。 ※GX-1のREVERBタイプには「MODULATE」が含まれていません。 |
PREAMP | COSM Legacy | GX-1は「AIRD」アンプに刷新されたため、GT-1に搭載されている以下のCOSMアンプ・モデル名称はGX-1にはありません。 ・5150 DRV (Peavey EVH5150) ・SLDN (Soldano SLO-100) ・T-AMP LD (Hughes & Kettner Triamp) ・XTREM LD (オリジナル) ・CORE MTL (オリジナル)など |
1. 「GUITAR SIM」の不在
GX-1はプロ・グレードの音質を追求しているため、物理的なピックアップの違いをデジタル処理で簡易的に変換する「GUITAR SIM」のような機能(GT-1などの軽量モデルで好まれる便利機能)は、あえて搭載が見送られている可能性があります。
2. アンプ・モデリングの刷新
GT-1のアンプは一世代前の「COSM」技術です。GX-1は最新の「AIRD」技術を採用しており、アンプのモデル数も厳選・再構築されています。
そのため、GT-1にあった特定のモデル名(5150やSoldanoなど)は、GX-1では似た傾向の「X-HI GAIN」や他のハイゲイン・アンプで代用する形になります。
3. エフェクトの独立化:
GX-1では「TOUCH WAH」と「AUTO WAH」が別々のエフェクトとして独立するなど、より詳細な設定ができるよう整理されています。
結論



BOSS GT-1
コンパクトな筐体にGT-100相当のサウンドエンジンを搭載したことで大きな話題となり、発売以来、主に初心者向けのマルチエフェクターとしてギタリストの足元を守り続けてきました。
サウンドや利便性は本物で、プロがリハーサルに持ち込むほど。まだまだ現役で活躍可能なポテンシャルを秘めています。
よくある質問
Q: GT-1から買い替えて、劇的に音が変わったと実感できますか?
A: はい、確実に実感できます。 特にアンプの歪みに対してのピッキングの追従性が全く異なります。AIRD技術による「アンプらしい」サウンドの密度は、ヘッドホンで聴いた瞬間に違いがわかるレベルです。
Q: 操作は難しくなりませんか?
A: むしろ簡単になります。 液晶がカラーになり、HEXARAYによる視覚的補助があるため、「今どのエフェクトがどう動いているか」が直感的に把握できるようになっています。
まとめ
総合的に見てGX-1はGT-1の完全上位互換であると言って差し支えないでしょう。
AIRDテクノロジーによる、デジタル臭さを感じさせないリアルな弾き心地。
32bit/48kHzの高解像度処理による、プロクオリティのクリアな音質。
カラーLCDとBluetooth内蔵による、スマホ世代に最適な操作体験。
USB Type-Cとスマホ直結による、動画制作や配信への圧倒的な適応力。
GT-1は歴史に残る名機ですが、GX-1はその遺産をすべて飲み込み、次世代のスタンダードとして生まれ変わりました。
もしあなたが「もっとギターが上手くなりたい」「音作りで迷いたくない」と思っているなら、GX-1は最高の投資になるでしょう。
あなたのギターライフが、GX-1と共に新次元へ突入することを願っています!
BOSS GX-1

GXシリーズの末っ子として新登場。
フラッグシップモデルのサウンドを継承しつつもコンパクトかつリーズナブルな価格を実現。
今最もコスパの良いマルチエフェクターと言っても過言ではない。
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