練習しているのに集中できない?その原因、部屋の「色」かもしれません。

どうも、7丁目ギター教室新潟江南校のタ講師、吉田です。

新潟は年間通して日照率が低く、本当に空が重たいんです。関東方面に遊びに行く度に天気良過ぎてびっくりするくらいです。
どんよりしたの空が何日も続いて、部屋の中までどんより暗くなるってのが日常なんですが。
そうなると、どうにもやる気が出ないし、ギターを手に取るのも億劫になりがちです。

皆さんも経験ありませんか?

「今日はガッツリ練習するぞ!」と意気込んでいたのに、なぜかスマホをいじって終わってしまった夜。
あるいは、寝る直前まで運指練習をしていたら、目が冴えてしまって翌日の仕事中ずっと眠かったこと。

それ、あなたの意志が弱いわけではありません。

部屋の照明が、脳に「今は休め」「今は戦え」と間違った指令を出しているからかもしれません。

結論から言います。

練習の効率を上げ、かつ夜ぐっすり眠るためには、「照明の色温度(ケルビン)」を使い分けることが最強のハックです。

機材を買う前に、まずは電球を変えてみませんか?

ゲイン・アゲ美
ゲイン・アゲ美

照明? またマニアックなところ攻めるわね。でも確かに、スタジオの照明ってパキッとしてて集中できるし、ライブハウスの楽屋は薄暗くて落ち着くわ。あれって理にかなってるってこと?

アド・リブ代
アド・リブ代

え〜、私は雰囲気重視だから、いつも間接照明でムーディーに弾いてるわよ? そのほうが「降りてくる」感じがするし! 蛍光灯の下でブルースなんて弾けないじゃない!

モダン・テク子
モダン・テク子

甘いな。BPM200のオルタネイトピッキングを確認するには、十分な光量(ルクス)が必要だ。だが、寝る前のブルーライトがメラトニンを抑制して回復を妨げるのも事実。効率厨ならスマート電球一択だろ。

サウンドハウス

「白い光」と「オレンジの光」が脳に与える影響

普段何気なく浴びている部屋の明かりですが、大きく分けて2種類の色味があります。

この色の違いが、我々の脳内にあるスイッチを勝手に切り替えているのです。

1. 昼光色(白い光):集中と覚醒のスイッチ

青白く、太陽の光に近い色です。

この光を浴びると、脳は「今は昼間だ! 活動時間だ!」と認識し、覚醒レベルを上げます。論理的な思考や、細かい作業に適しているとされています。

  • ギターにおけるメリット: 譜面を読み込む、フォームの崩れを鏡でチェックする、複雑なスケール練習をする際に最適。

  • デメリット: 夜に浴びすぎると脳が興奮し、睡眠ホルモンである「メラトニン」の分泌が抑制され、寝付きが悪くなるリスクがあります

2. 電球色(オレンジの光):リラックスと創造のスイッチ

夕焼けや焚き火に近い、温かみのある色です。

副交感神経を優位にし、心身をリラックスモードへ導きます。

  • ギターにおけるメリット: 即興演奏(アドリブ)、作曲、ただ音に没頭する「フロー状態」に入りやすい

  • デメリット: 文字が読みづらいため、初見の譜面練習や、指先の細かい動きを確認するメカニカルな練習には不向きな場合があります。

練習メニューに合わせて「光」をハックする

では、これを実際のギター練習にどう落とし込むか。

私のオススメは、練習の内容と時間帯によって照明を切り替えるスタイルです。

フェーズ1:基礎練・インプット(白い光)

仕事から帰宅後や、休日の昼間。「今日はこのフレーズを覚えるぞ」という時は、部屋を「昼光色(白)」にして明るくします。

以前の記事でも触れましたが、少し難しい課題に挑戦する時は集中力が必要です。脳を覚醒させ、クロマチック練習や譜面読みなどの「作業系」を片付けましょう。

フェーズ2:曲作り・アウトプット・夜練(オレンジの光)

練習の後半、あるいは就寝1時間前。ここで照明を「電球色(オレンジ)」に切り替えます。

明るすぎず暗すぎない環境を作ることで、視覚的な情報(ノイズ)を減らし、音だけに集中できる環境を作ります。

これが「フロー体験(没頭)」への入り口です。また、この色味なら脳が「そろそろ寝る時間だな」と準備を始められるため、夜練後の睡眠の質を落とさずに済みます。

モダン・テク子
モダン・テク子

なるほどな。夜遅くに白い光で速弾き練習をして、そのあと「眠れない」ってスマホを見る…これが最悪のコンボってわけか。

IKEAやニトリで買える「スマート電球」が最強

「いちいち電球を変えるなんて面倒くさい!」

ごもっともです。そこで導入したいのが、スマホやリモコンで色を変えられる「スマート電球」です。

これらは工事不要で、今ある電球と交換するだけ。

数千円の投資で、「集中モードの練習室」と「リラックスできるバーのような空間」を指一本で切り替えられます。

特に冬場の新潟のように日照時間が短い地域では、部屋の中だけでも「疑似的な太陽」を作ったり「焚き火のような灯り」を作ったりすることで、メンタルの安定にも繋がります。

ギターの機材にお金をかけるのも良いですが、環境への投資はコスパ抜群です。

よくある質問(Q&A)

Q. 部屋の照明を変えられない場合はどうすれば?

A. デスクライトや間接照明を活用しましょう。
天井の蛍光灯(白い光)を消して、暖色のスタンドライトだけ点けるだけでも効果は絶大です。逆に、暗い部屋で譜面を見る時は、手元だけ白いライトで照らすと集中できます。

Q. 暗い中で練習すると目が悪くなりませんか?

A. 程度問題ですが、真っ暗すぎる中でスマホやタブレットの譜面を見るのは目の負担になります。
練習するなら「薄暗い」程度がベストです。過去の記事でも触れましたが、適度な明るさ(明るすぎず暗すぎず)がフロー状態には最適です。

Q. 結局、どっちの色がうまくなるの?

A. 両方必要です。

「技術」を磨くなら白い光、「感性」を磨くならオレンジの光。プロのアスリートがトレーニングルーム(白)と休息室(オレンジ)を使い分けるのと同じです。

まとめ

  • 白い光(昼光色):脳を覚醒させる。基礎練、譜面読み、フォーム確認に最適。

  • オレンジの光(電球色):リラックスさせる。作曲、アドリブ、夜間の練習に最適。

  • 切り替えのすすめ:練習の前半は「白」、後半や寝る前は「オレンジ」にすることで、効率と睡眠の質を両立できる

  • 環境投資:スマート電球を使えば、数千円で練習環境が劇的に変わる。

たかが照明、されど照明。

「なんか今日、弾きにくいな」と思ったら、ピックを変える前に、部屋の明かりの色を変えてみてください。

それだけで、あなたの脳が「ギタリストモード」に切り替わるかもしれません。

今日のチャレンジ

今夜の練習、ラスト10分だけ部屋の電気を消して、間接照明(なければスマホのライトを壁に当てるなど)だけで弾いてみよう。いつもより自分の音がよく聴こえるはず!

 

おまけ

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吉田寛定
新潟市在住のギターインストラクター。 趣味ギタリストに向けた“ちょうどいい温度感”の発信を心がけています。 新潟市江南区のギター教室|7丁目ギター教室にて無料体験レッスン受付中。亀田・横越エリアの方はぜひどうぞ。
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