ギター初心者向け

楽器は最強の趣味かもしれない|ギターを続ける人にこそ伝えたい魅力と理由

「楽器って、もしかして最強の趣味なんじゃないか?」

そう思ったことがある人は、実は少なくないのではないだろうか。
特にギターを趣味としている人にとって、その思いはますます強くなるはずだ。

世の中には数え切れないほどの趣味がある。
釣りや読書、キャンプ、料理、DIY、カメラ、スポーツ…。
どれも魅力的だが、「楽器」という趣味には他と一線を画す“深さ”と“広がり”がある。

当ブログでは、主にギターに関する情報を発信しているが、今回は視点を少し広げて、
「楽器というものが最強の趣味なのでは?」という観点からその理由を掘り下げていく。

楽器に“クリア”はない。だから終わらない

まず他の趣味と圧倒的に違う点として、「ゴールが無い」という特性が挙げられる。

例えばゲームや資格取得などの趣味は、「ここまでできたら達成」という明確な目標があることが多い。
スポーツで言えば加齢による引退がある場合がある。

しかし楽器は違う。
Fコードが押さえられるようになったら、次はストローク、次はアルペジオ、次はリードギター、次は即興──と、どこまででも進化できる。
しかもそのどれもが“別の面白さ”を持っている。

つまり、楽器とは「一生かけて成長し続けられる趣味」なのだ。

ギターであれば、プレイスタイルやジャンルに応じて必要なテクニックも変わるし、年齢や生活スタイルによって付き合い方も柔軟に変えられる。若い頃はバンドで激しく演奏していた人が、家庭を持ってからは深夜に小音量でジャズギターを弾くようになる……なんてこともよくある話。

ジャンルによって求められる役割が変わる

楽器の魅力の一つに、音楽ジャンルによって求められる役割がまるで違うという点がある。

たとえばギターの場合──

  • ロックなら力強いパワーコードで曲を引っ張る

  • ジャズなら繊細で高度なコードワークやアドリブソロが求められる

  • ポップスなら歌を邪魔しないカッティングが主役

  • ブルースなら感情を込めたチョーキングが映える

  • アコギならコードとメロディの同時演奏やフィンガーピッキングも

一つの楽器を使いながら、まるで別の楽器かのような役割を担うことができる。これは非常に奥深いポイントで、「同じことの繰り返しになりにくい」という意味でも楽器が最強の趣味である理由のひとつだ。

楽器は“聴く”だけでなく、“作る”こともできる

楽器の楽しさは「演奏する」ことだけにとどまらない。

ギターでコードが弾けるようになると、自分でオリジナルの曲を作るという新たな遊び方が生まれる。たとえシンプルなコード進行でも、それにメロディを乗せることで自分だけの音楽ができる。

さらにジャズなどでは「アドリブ」が文化として根付いており、その場で音楽を即興で生み出すという体験もできる。

これは、ただ“再生するだけの趣味”では得られない、クリエイティブな満足感をもたらしてくれる。自分の中から音が生まれる感覚──これを知ると、もう抜け出せなくなる人も多い。

他の楽器に興味が湧く → 音楽理解が深まる

ギターを続けていると、自然と他の楽器にも興味が湧いてくる

例えばベースラインを意識するようになったり、ドラムのリズムに注目するようになったり。DTMを使って録音し始めると、シンセサイザーやピアノなどにも触れる機会が増える。

結果として、音楽に対する理解が一気に深まっていく。

「ギターしか弾けない」から「音楽が分かる人」へと変化していく。これは楽器を通じて得られる大きな副産物のひとつ。

楽器を通じて文化やコミュニティにも接続できる

さらに視野を広げれば、楽器の延長線上には地域の祭や伝統文化との接点もある。

例えば、地元のお祭りで和太鼓や笛を演奏したり、地域のイベントでギター演奏を披露する機会もある。特に日本の伝統芸能には“楽器”が欠かせないものが多く、そうした文化の担い手が年々減っているという課題もある。

つまり、趣味として楽器を続けることで、地域社会に貢献することすらできる。

個人の楽しみから、仲間とのつながり、そして地域との関係性へ。
スケールがどこまでも広がるのが楽器の面白さだ。

楽器は最強の趣味。理由をまとめると…

  • 明確なクリアが無いため、飽きずに一生楽しめる

  • 音楽ジャンルによって役割が多様で飽きない

  • コピーも創作もできる。インプットとアウトプットの両方が可能

  • 他の楽器への興味が派生して、知識がどんどん広がる

  • 地域活動やカルチャーへの接続もできる

  • 初心者でも少しずつ手応えを感じられる構造になっている

  • お金をかけることでモチベーションも上がる(沼に注意)

これだけの要素を備えていて、しかも自宅で一人でも、誰かと一緒でも楽しめる。これほど万能な趣味はそう多くない。

最後に:もし迷っているなら、今こそ始めてほしい

楽器は難しい。最初は思ったように音が出ない。Fコードで挫折したという人も多い。

でも、それでも始めてほしいと思う。なぜなら「続けているだけで人生が豊かになる」趣味だからだ。

ギターを持つだけで、視野が広がる。
少し音が出るだけで、世界が変わる。
続けていくうちに、自分なりの音楽ができるようになる。

そして何より、自分を好きになれる瞬間が増える。

楽器は最強の趣味かもしれない。

ABOUT ME
吉田寛定
新潟市在住のギターインストラクター。 趣味ギタリストに向けた“ちょうどいい温度感”の発信を心がけています。 新潟市江南区のギター教室|7丁目ギター教室にて無料体験レッスン受付中。亀田・横越エリアの方はぜひどうぞ。