ギターにも慣れてきてエフェクターも揃ってきた所で
まだ今ひとつ自分の音がしっくりこない
もしかしたら繋ぐ順序を変えると改善するかも。
今回はギター歴15年の筆者が
エフェクターの繋ぎ順について解説してみる。
何事にも順序がある
![Hand wash](https://gainfomation.net/wp-content/uploads/2021/11/F78907F8-A508-4A1F-A98A-1E68FA675153-300x188.jpeg)
エフェクターボードを組むというのは方程式を組み立てていく行為に似ている。
AからBへ、そしてアンプを経由しセンドリターンにCを繋ぐ事でこのサウンドになる!
というかんじだ。
また、これらA、B、Cの順序が入れ替わったらまた違う音になる。
それはなぜか、
エフェクターというのは材料のようで調理法のようでもあるからだ。
魚を3枚に下ろして骨を取り除いて切って焼くのと
まず焼いてから3枚におろして切り身にして骨を取り除いたら出来栄え的に変わりそうでしょ?
中まで火通ってるんかな?って感じでしょ?
※筆者に料理を語る資格はありません
そんな感じで
音を作る材料でもあり手法でもあるエフェクターを使いこなすには想像力と一般的なセオリーが必要不可欠なのだ!
ここからは一般的なエフェクターの繋ぎ順について解説していく。
まずはピッチを司るものから
![tuner](https://gainfomation.net/wp-content/uploads/2021/11/1A339F9A-A71D-48D7-9109-0EB55923625C-300x188.jpeg)
まずはピッチを司るエフェクターから繋ごう。
ピッチを司るエフェクターといえば
・チューナー
・ワーミー(ピッチシフター)
・ハーモニスト
・オクターバー
などが該当する。
これらをなぜ先頭に持ってくるのかというと
チューナーにせよワーミーにせよオクターバーにせよ
加工されていない素の音を入力しないと
今鳴っているピッチを正確に認識できないからだ
たとえば歪みやコーラスなんかがかかっていると
余計な倍音や揺らぎで正確なピッチが読み取れなくなる。
だからなるべく素の状態の音を鳴らしてあげる必要があるわけだ。
チューナーを後ろの方に置いていた人は反省して下さい。
続いてダイナミクス系へ
![](https://gainfomation.net/wp-content/uploads/2021/11/F26C8F84-9C9B-4E4D-985F-440B390102C7-300x188.jpeg)
その次はダイナミクス系に接続しよう。
ダイナミクス系は音の強弱をコントロールしてくれるエフェクターで
主に
・コンプレッサー
・リミッター
・エンハイザー
・マキシマイザー
等を指す。
強弱をコントロールする事で演奏に安定感を持たせることが出来る。
その上で歪み系に繋いで本格的に音の方向性を決めていく感じだ。
そして歪み系、アンプへ
![amp distortion](https://gainfomation.net/wp-content/uploads/2021/11/9042121C-B4F1-422B-850D-D0C0B1DE49FB-300x188.jpeg)
その音が歪み系、そしてアンプに入力されていく訳だけど
ここで歪みエフェクターで音を作るのか、アンプで音を作るのかで大分方向性が変わってくる。
エフェクターをメインに考える場合はアンプをクリーンで作り、
アンプで音を作る場合は歪み系のエフェクターを使わずにメインの音を作る。
という事は考え方を変えると
アンプ自体を歪みエフェクターだと考えると音を作る際にイメージがしやすい。
アンプには歪み系同様に
ゲイン、イコライザー、ボリュームが付いている
いっその事大きな歪み系エフェクターだと考えよう。
歪み系は
・オーバードライブ
・ディストーション
・ファズ
に分類できるが
オーバードライブ自体がアンプを歪ませたような音を目指して作られているため
曲中でクリーントーンを使わないのであれば
基本の音をあえてエフェクターでは作らず
アンプだけで作ってしまうのも一つの手だ。
その上でソロの時にオーバードライブでブーストしてあげたり。
よりエフェクティブなサウンドを狙うなら
ディストーションやファズを使ってみるといった感じで
ここは最もギタリストの個性が出る場面なので
じっくり時間をかけて自分の音を使っていこう。
センドリターンを使おう
![send return](https://gainfomation.net/wp-content/uploads/2021/11/960D6FBB-13FF-45A8-96AE-4FA60360E9EE-300x188.jpeg)
ギターアンプは
プリアンプとパワーアンプという2つのセクションで構成されている。
プリアンプは音を作るセクション
パワーアンプはプリアンプで作った音を増幅するセクション。
センドリターンというのは
プリアンプとパワーアンプの中間にあって
センドリターンを使うと
プリアンプとパワーアンプの間にエフェクターを繋ぐことができる
センドリターンには
・コーラス
・フェイザー
・フランジャー
・ヴィブラート
などの揺らし系
・ディレイ
・リバーブ
などの残響系を繋ぐと効果的だ。
![guitar system](https://gainfomation.net/wp-content/uploads/2021/11/556F891F-CEE0-4F26-B69A-252EDF08E88A-300x188.jpeg)
歪ませたアンプのインプットに揺らし系、残響系を繋いでしまうと
コーラスやリバーブなどの空間を演出するためのエフェクトも歪んでしまうからだ。
センドリターンに繋げば
歪んだ音に対してエフェクトを効かすことができるから
エフェクターの旨味をスポイルすることなく空間を演出することが出来る。
カップラーメンの後入れスープみたいなもんで
この順序を守るだけで圧倒的にクオリティに差が出てくる。
が、勿論家庭用のアンプなんかはセンドリターンが付いてない方が多いから
揺らし系、残響系を使う場合はアンプの設定はクリーンにしたほうが綺麗な音が作れる。
![no send return](https://gainfomation.net/wp-content/uploads/2021/11/477B5303-DF4D-425D-848C-EE332196DCBC-300x188.jpeg)
大きなアンプも同じようにクリーンに設定すれば揺らし系、残響系もセンドリターンに繋がなくとも綺麗に鳴らせる。
面倒であればこれでもOKだ。
例外は無数にある
![irregular](https://gainfomation.net/wp-content/uploads/2021/11/D4ACBB0B-1CEB-446E-BD8B-7FE1F2255D6C-300x188.jpeg)
以上が一般的な
セオリー通りの繋ぎ方になる
が、勿論セオリーもあれば例外もある
歪みの前に揺らし系を持ってきてジューシーなサウンドを作ったり
リバーブ後にコンプレッサーをかけて変わった効果を狙ったり
エフェクターの数だけ可能性がある。
ジミ・ヘンドリクスやヴァンヘイレン等
偉大な先人達もセオリーに反した使い方で名演を繰り広げてきた。
是非色々試して自分だけのサウンドを作ってみて欲しい。
また、今回紹介出来なかったエフェクトカテゴリーもさまざまあるので機会があればそちらも紹介していこう。
参考になれば嬉しい。