BOSS GXシリーズ徹底比較!GX-100 / GX-10 / GX-1どれを買うべき?

どうも、7丁目ギター教室新潟江南校の吉田です。
マルチエフェクター選びって、もはや「人生のパートナー選び」に近いものがありますよね。
「全部入りで完璧な仕事人(GX-100)」がいいのか、「仕事もプライベートもバランス抜群な人(GX-10)」がいいのか、それとも「口数は少ないけどセンスが爆発してるミニマリスト(GX-1)」がいいのか。
正直、カタログスペックだけ見ると「大は小を兼ねるんじゃないの?」と思いがちですが、現場で使うと全く別の表情が見えてきます。
結論から言うと、拡張性重視なら「GX-100」、ライブでの操作性バランスなら「GX-10」、そして「最速の音作りと機動力」を求めるなら、最新の「GX-1」が正解です。
私はギター歴18年、元楽器店勤務で、現在は講師として数々の生徒さんの「機材沼」への入水を見守ってきました。
この記事を読めば、あなたがどのGXを選ぶべきか、その「工学的・心理的根拠」が明確になります。



徹底比較:GXシリーズ三兄弟のスペックと性格
まずは、それぞれの違いを「ギタリストの脳内」で整理しやすいようにテーブルにまとめました。
| 機能・特徴 | GX-100 | GX-10 | GX-1 |
| UI | カラータッチパネル | カラータッチパネル | 小型液晶(非タッチ) |
| スイッチ数 | 8 + エクスプレッション | 3 + エクスプレッション | 3 + エクスプレッション |
| ルーティング | 自由自在(パラレル可) | 自由自在(パラレル可) | 直列固定(Serial) |
| SEND/RETURN | 2系統(4CM可能) | 1系統 | なし |
| 電源 | ACアダプター | ACアダプター | 電池 / USBバスパワー / AC |
| 独自の武器 | 圧倒的な物理ボタン数 | バランスの良いサイズ感と機能性 | HEXARAY / GEAR SUITE |
GX-100:すべてを支配する「司令塔」

GX-100の最大の特徴は、自由度の高いルーティングと物理ボタンの多さです。
複数のアンプやエフェクトを並列(Parallel)で混ぜ合わせつつ足元でしっかりコントロールできるのが最大の強み。
例えば、芯のあるクリーンと深い歪みを混ぜる「バイ・アンプ」的な手法もこれなら完璧。SEND/RETURNが2系統あるので、お気に入りのペダルも2つ個別に管理できます。
GX-10:マルチの完成形、黄金比の「スタンダード」

GX-100の心臓部(AIRDプリアンプやエフェクト・アルゴリズム)をそのままに、ぎゅっと凝縮したのがGX-10です。
タッチパネルによる直感操作はそのまま。センドリターンが1系統あるので、外部の歪みペダルを1つ組み込みたい、といった「こだわり」にも対応します。
こだわりの歪みエフェクターをループに入れて、後はGX-10で完結させる……そんな使い方が一番美味しいモデルです。
また、USBtype-C端子に対応しており、PC/MACだけでなくiPhoneやスマホに繋いで動画撮影することも出来ます。※GX-100はtype-B
GX-1:機材の概念を変える「音の狩人」

最新のGX-1は、あえて「タッチパネル」と「パラレル接続」を捨てました。
液晶画面を3×2のグリッドに分割し、6つのパラメーターを同時にノブへ割り当てるため視認性は悪くありません。
タッチパネルは「指が画面を隠す」というデメリットがありますが、GX-1は「画面を見てノブを回す」というこれはこれで画面を生かしたスムーズなエディットを可能にしています。
また、エントリーモデルでありながら音質の基礎になる部分は上の二機種同様のスペックを持っているため、エフェクト使用の制限がありつつも手ごろな価格を実現している点は末恐ろしいですね。
USBバスパワーにも対応しているので宅録から野外での動画撮影まで対応できる利便性はこのモデルの強みです。



GX-100 vs GX-10の選び方

ここが一番の悩みどころ。心臓部はほぼ同じですが、設計思想が異なります。
GX-100:すべてを支配する「要塞」
GX-100の強みは、何と言っても「8つの物理スイッチ」です。
ライブ中に「歪みのON/OFF」「ディレイのタップ」「ソロ用のブースト」をすべて独立して操作したい場合、この物理的な数は絶対的な正義。
「2系統のSEND/RETURN」によって、外部のコンパクトペダル2つを個別にループへ組み込み、パッチごとに自在に入れ替えられるのもGX-100だけの特権。
「設置スペースに余裕があり、マルチ1台で足元の全権を掌握したい」なら、迷わずこちらです。
GX-10:ハイスペックと機動力の「黄金比」
一方でGX-10は、「エフェクターボードの脳」として設計されています。
GX-100と同等のAIRDプリアンプや、複雑なパラレル・ルーティング能力を持ちながら、サイズは半分近くまで小型化。
「複雑な音作りはしたいけれど、持ち運びは楽にしたい。
既存のボードにお気に入りのペダルと一緒に組み込みたい」というギタリストにはGX-10が適任でしょう。

「GX-10 vs GX-1」の選び方

GX-1が発表されたことで悩ましくなったのがこの2機種です。
サイズはほぼ同じ、でも中身が違う。
ここを分けるのは、あなたの「音作りへの向き合い方」です。
「工学的柔軟性」を求めるならGX-10
GX-10は、マルチの中に「アンプを2台並べる」ような設定が可能です。
低い帯域は歪ませず、高域だけをバリバリに歪ませてミックスする、といった帯域分割(周波数によるルーティング変更)を行いたいなら、GX-10一択。
これは聴感上の音圧(ラウドネス)を維持しつつ、音の分離を良くするための「エンジニアリング的アプローチ」には必須の機能です。
「直感的スピード」を求めるならGX-1
一方でGX-1は、音の厚みを「サチュレーション(飽和感)」や「倍音の密度」で稼ぐタイプ。
複雑な経路は作れませんが、新機能の「GEAR SUITE」によって、プロが調整した「美味しいトーン」の土台を瞬時に呼び出せます。
「あ、いい音だな」と感じた瞬間に弾き始める。作り込め過ぎないからこその「思考から発音までのレイテンシ(遅延)」の短さがGX-1の真骨頂です。
GX-1だけの特権:電池駆動とUSB-C

ここで、プレイヤー心理に深く刺さるGX-1の「ずるいポイント」を挙げます。
それは「単3電池4本」で動くこと。そして「USBバスパワー」でも動くことです。
電池やモバイルバッテリーで動かせるのでスタジオのコンセントの場所を気にしなくていい。
出先でMacBookに繋いで、ケーブル1本でレコーディングできる。
この「物理的な解放感」は、音色パラメーターが1つ多いことよりも、ギタリストの創造性を刺激します。
よくある質問(FAQ)
Q: GX-1の液晶は小さくて使いづらくないですか?
A: タッチパネルではありませんが、「HEXARAY」のおかげで、エフェクトの効きが視覚的にわかります。画面は小さくなってしまいましたが、上位モデルとは異なる使用感を得るに至りました。
Q: センドリターンがないと、お気に入りの歪みとかは使えませんか?
A: GX-1の前に繋ぐことは可能ですが、「コンプの後にこのエフェクトを挟みたい」といった自由な配置はできません。外部ペダルとの連携(4ケーブルメソッド等)を重視するならGX-10かGX-100をおすすめします。



まとめ:あなたの正解はどれ?
今回の比較をまとめると、以下のようになります。
GX-100: 複雑なルーティングと操作性に対応。システムの中核を担う「母艦」。
GX-10: タッチパネルの快適さとパラレル接続。マルチの「正解」を求めるあなたへ。
GX-1: 驚異の機動力とヘキサレイUI。音作りを「時短」して演奏に没頭したい。もしくはちょうどいい「サブ機」をお探しのあなたへ。
機材選びは、「何ができるか」よりも「その機材を手にしたとき、どれだけギターを弾きたくなるか」で決めるのが、一番失敗しない方法です。
それでは、素敵なギターライフを!










