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ギタリストにおすすめなMIDIキーボード|AKAI MPK mini IV

DAWで打ち込みたい。でも鍵盤はメイン楽器じゃない。――そんなギタリストにとって「最初のMIDIキーボード」選びは迷いがちだ。

変に見栄を張って鍵盤数の多いMIDIキーボードを買って悪戯に机を圧迫してしまったりというのは良くある話だ。

先日発売されたAKAI MPK mini IVは、25鍵でパッド付き、アルペジエーター。机の上に常駐できるサイズ感。ギタリストにとってちょうど良い感じのMIDIキーボードだ。

既に定番となっているMPK mini MK3からさらにアップデートされ、ホイール採用で演奏性強化5ピンMIDI OUTの拡張性アルペジエーター/スケール/コードの作曲支援カラー画面とトランスポートでの操作性。
今導入するならまず検討したいMIDIキーボードに仕上がっている。


“ギタリストでもサッと弾ける・叩ける・作れる”を低価格で実現。最初の一台にも、MK3からの買い替えにも、説得力があるのある一台だ。

MPK mini IVの概要と主な仕様(要点だけ)

  • 25鍵ミニ鍵盤(新設計キーベッド)+オクターブ上下。表現幅が自然に広がる。

  • ピッチ・モジュレーションホイールを新搭載(ジョイスティックから変更)。同時操作が直感的。

  • RGBパッド×8(2バンク=計16割当)ベロシティ+プレッシャー対応でニュアンス出しがしやすい。Musikhaus Thomann

  • ノブ×8(360°)フルカラー・ディスプレイ+**トランスポート(再生/停止/録音)**でDAW操作が快適。

  • USB-C(バスパワー)5ピンMIDI OUTサステイン端子。PCなしのハード連携にも対応。

  • スケール/コードモード強化アルペジエーター(Pattern/Freeze/Mutate)

  • Live Lite 12とStudio Instrument Collection(1000超プリセット)を付属。

MK3からの進化点|「演奏性」「操作性」「接続性」「作曲支援」

1) 演奏性:ホイール&新キーベッド

ジョイスティックから二つのホイールへ。ピッチとモジュレーションを独立・同時に操作できるので、ギターで言う所の“ベンド+ビブラート”的表情付けがやりやすい。鍵盤は第3世代設計でダイナミクス精度が向上しているらしい。
MPK miniは打鍵感に課題があるイメージだったのでこれは是非実機を触って確かめてみたい。

2) 操作性:フルカラー画面+トランスポート

フルカラー・ディスプレイ押し込みエンコーダで、プリセットやパラメータへ素早くアクセス。再生/停止/録音を本体で操作できる。主要DAWへのプリマップも用意。

3) 接続性:USB-C & 5ピンMIDI OUT

USB-Cで電源とMIDI。さらに5ピンMIDI OUTでハード音源へダイレクトに出せる。PCレスの小規模宅録やDAWlessセットにも使える。

4) 作曲支援:アルペジエーター強化+スケール/コード

スケール/コードモードで“外しにくい”入力が可能。Mutate/Freezeなどでフレーズの“偶然性”も作れる。テクノロジーで補正してもらえるのは鍵盤が苦手なギタリストにとっても嬉しい。

MPK Mini IV Black
MPK Mini IV Black

MPK Mini IV Grey
MPK Mini IV Grey

ギタリストの宅録で“ちょうど良い”理由と根拠

  • 25鍵+パッド=机上完結:ギターの構えながらでもドラムはパッドベースやPadは鍵盤で素早く下書き。省スペースでスムーズに作業を進められる。

  • アルペジエーターが速い:ギター脳で考えたコードから鍵盤的分散和音を瞬時に生成。仮アレンジのスピードが上がる。

  • 音源バンドルが強い:起動直後から1000超のプリセットにアクセス。音色探しの“初動コスト”を削減。

  • 価格の現実解:実売16,500円程度。ギター機材に予算を寄せたい宅録勢でも導入しやすい。

どんな人に向く?|用途別の具体像

  • 初めてのMIDIキーボード:打ち込みの“核”が一台に。Live Lite 12付きで「届いたら作れる」。

  • ギター+ハード音源併用5ピンMIDI OUTでハードシンセ/リズムマシンへ。音源モジュールやマルチエフェクターのパッチ操作なども可能。

  • MK3からアップグレードホイール/カラー画面/トランスポート/スケール/コード。ストレス要因に直結する部分が軒並み改善されている。

カラーバリエーション|ブラックか“MPCグレー”か

定番ブラックはどのデスクにも馴染む。

レトログレーMPC系を想起させる質感で、ビートメイク志向に刺さるし個人的には初代プレイステーションにも似た色合いでレトロフューチャーな雰囲気が好印象。

価格は同一帯。

まとめ|“ギタリストの最初の一台”を更新

MPK miniが担ってきた「コンパクト×必要十分」という価値は、IV世代で“必要十分+即戦力”に進化した。


弾く/叩く/作るをこのサイズと価格で実現できるのは強い。

宅録ギタリストにとって、作曲の初速を最大化する現実解だ。

5ピンMIDI接続対応だからハードオフとかで古い音源モジュール買って来て鳴らして遊ぶみたいな使い方も出来ると思うと結構面白い事が出来そう。

MIDI的操作が一通り楽しめるのもMPK mini IVの魅力だ。

ABOUT ME
吉田寛定
新潟市在住のギターインストラクター。 趣味ギタリストに向けた“ちょうどいい温度感”の発信を心がけています。 新潟市江南区のギター教室|7丁目ギター教室にて無料体験レッスン受付中。亀田・横越エリアの方はぜひどうぞ。