ギターを始めた人の8〜9割が1年以内に挫折する──そんな話を聞いたことがあるかもしれない。
「やってみたい」と思って始めたのに、気づけばギターがホコリをかぶっている。
これは何も特別なことじゃない。むしろ、誰にでも起こり得る自然な流れだ。
でも、一方でギターを続けられた人も確実にいる。
その人たちが特別な才能を持っていたのかというと、実はそうでもない。
違いは、「続けられる仕組み」を早い段階で作っていたかどうか──ただそれだけだ。
この記事では、ギター初心者が挫折せずに毎日続けるために実践していた「5つの習慣」を紹介する。
どれも難しい話ではない。
むしろ、完璧を目指さず、気軽に続けるためのコツばかりだ。
1. ギターは目につく場所に置いておく
これはシンプルだが、効果は絶大。
ギターをケースにしまいっぱなしにしていると、それだけで触らなくなる。
「出すのが面倒」「ちょっとだけ弾く気になれない」──こんな心理が知らず知らずのうちに積み重なって、気づけば数日ギターに触れていない……なんてことはよくある話。
目につくところにギターを置いておくと、「ちょっとだけ弾こうかな」が自然に生まれる。
ギタースタンドや壁掛けフックを使えば、それだけで練習へのハードルがぐっと下がる。
“気合いを入れて練習しなきゃ”という空気感ではなく、“つい触ってしまう”環境が挫折を防ぐカギになる。
2. 1日3分だけでもOKと決める
ギターを続けるために重要なのは「やる気」じゃない。
むしろ、「やる気に頼らずに済む仕組み」を作ることの方が圧倒的に効果がある。
例えば、「1日3分だけギターに触る」とルールを決める。
たったそれだけでも、継続する力になる。
3分間だけでも触れば、「今日はギターやった」と胸を張っていい。
不思議なもので、3分だけのつもりが10分、20分…といつの間にか弾き続けていた、なんて日も多い。
「今日は練習できなかった」とゼロの日を作るより、「少しでも触った」という感覚を積み重ねていく方が、習慣として定着する。
ギターの続け方に悩んでいる人ほど、この“最小単位”の習慣化が効果を発揮する。
3. 「好きな曲の一部だけ練習」でOK
ギターの練習というと、「1曲まるごと弾けるようにしないと意味がない」と思い込んでしまう人が多い。
でも、そんな必要は全くない。
むしろ、好きな曲の、弾けそうなところだけをちょこっと弾く方がずっと楽しいし、続きやすい。
Aメロのリフだけ、サビのストロークだけ──それで十分。
好きな曲を弾くと自然とテンションが上がるし、「ちょっとだけ」のつもりが練習がどんどん進むことも多い。
ギターは義務じゃない。
楽しみながら続けることで、結果的に上達していく。
「楽しい」が積み重なるからこそ、習慣になっていく。
4. SNSやアプリで“見える化”する
意外と効果があるのが、SNSやアプリを活用して“記録を残す”こと。
たとえばThreadsやInstagramで「ギター○日目」などと軽く投稿していくだけでも、自然とモチベーションが生まれる。
「誰かが見てくれてるかも」という意識が、練習を継続するエネルギーになる。
「毎日投稿する」と決めれば、やらないと落ち着かない状態が自然と作れる。
また、練習ログを記録できるアプリもある。
日々の進捗を“見える化”しておくと、振り返りもできるし、「なんか成長してるかも」と実感しやすくなる。
ギターを続けたいなら、自分の練習に「ちょっとした社会性」を持たせると強い。
5. うまく弾けなくてもOKと思う習慣
ギター初心者が一番挫折しやすいのは、「自分は下手だ」と感じた瞬間だ。
でも、考えてみてほしい。
ギターを始めて1週間、1ヶ月でうまく弾けないのは当たり前。
むしろ、うまくいかない時期を越えた先に楽しさがある。
ここで大切なのが、完璧主義をやめること。
「毎回100点を目指す」のではなく、「今の自分の実力で出せる80点」を目指す気持ちで練習すること。
そうすると、少しずつ上達が積み上がっていく。
「今はこれが限界だけど、それでOK」と思えれば、練習が苦じゃなくなる。
他人と比べるのではなく、昨日の自分と比べる。
そういう視点を持つと、挫折せずにギターを楽しめるようになる。
まとめ|続け方のコツは「気合い」ではなく「仕組み」
ギターが続かないのは、やる気が足りないからではない。
続けるための“仕組み”が整っていないだけだ。
今回紹介した5つの習慣──
目につく場所に置く
1日3分でOKにする
好きな曲の一部を弾く
SNSやアプリで記録する
うまく弾けなくてもOKと思う
これらはすべて、「気楽に続けられる仕組み」だ。
ギターの続け方に悩んでいるなら、今日からひとつでも取り入れてみてほしい。
続けた人だけが、気づいたら上達していた、という未来にたどり着ける。
焦らず、自分のペースで、まずは3分から。
それが「挫折しなかった人」に共通する第一歩だ。
