「夜でもギターを気兼ねなく弾きたい」
そんなニーズに応えてくれるのがヤマハのサイレントギターだ。
筆者は普段エレキギターを弾くことが多いが、自宅で小音量で楽しめるナイロン弦ギターを探してこのSLG200NWにたどり着いた。
スリムネック仕様のSLG200Nがあることを後から知ったものの、クラシック仕様のSLG200NWを選んで正解だったと感じている。
最初は「ナット幅52mmのワイドネックは弾きづらいのでは?」と思ったが、慣れてみるとむしろ指の運びに余裕があり、今では愛着を持って弾いている。
YAMAHA ( ヤマハ ) / SLG200NW サイレントギター
YAMAHA サイレントギター SLG200NWの特徴
静粛性と気軽さ
共鳴胴を持たない独自構造により、実際に周囲へ漏れる音は「パシャパシャ」という程度。
テレビよりも小さな音しか外に出ないため、深夜でも安心して演奏できる。
クラシックギター仕様
ナット幅:52mm
弦長:650mm
クラシックギター経験者が違和感なく弾ける設計
高品質なサウンド
SRTパワードピックアップ搭載
内蔵リバーブで自然なホール感
ヘッドホンやミキサー直結でも高音質
宅録や配信でもそのまま使えるレベルのクオリティだ。
価格帯と携帯性
新品価格は約75,000円前後
6弦側のフレームは着脱可能で、専用ケースに収納すれば非常にコンパクト
普段はギタースタンドに立てかけて保管している
実際に使って感じたメリットと楽しみ方
1. ヘッドホン練習で没入感がある
普段はヘッドホンで練習することが多い。
リバーブの心地よさとナイロン弦の柔らかな音に包まれる感覚は格別で、練習に没頭できる。
ただし、普段から高級クラシックギターに触れている層にとっては「物足りない」と感じるかもしれない。
エレキやアコギがメインのプレイヤーが楽しむ分には十分すぎる性能だと筆者は思う。
2. エフェクターとの相性も良い
外部エフェクターに繋いで音作りを楽しむこともできる。
音色補正に使うのはもちろん、過激に歪ませてみるなどエレキ的なチャレンジも可能。
「ナイロン弦+歪み」という普段は味わえない異文化的なサウンドを楽しめるのも魅力だ。
3. 演奏面での気付き
ナイロン弦はチョーキング時にほとんどベンドしないため、自然とスライドを多用するようになった。
普段エレキやアコギを触っているプレイヤーにとっては、新しい表現の引き出しが得られる良い機会になるはずだ。
4. ソロギターに最適
サイレントギターの静粛性は、特にソロギターと相性が良い。
コードストロークよりも音量が小さく、ナイロン弦モデルはスチール弦よりさらに静か。
大きな音が出せない環境でソロギターを練習するなら、サイレントギターはもっともトラブルが少ない選択肢になるだろう。
5. ライブでも使える
アンプやPAに接続すればライブでも使用可能。
ナイロン弦のサウンドはバンド編成の中でも差別化がしやすく、独自の存在感を出せる。
この投稿をInstagramで見る
デメリットと注意点
生ギターとは別物
胴鳴りや空気感は本物のクラシックギターには及ばない。パーカッシブ奏法は不可
ボディヒットや叩き奏法はできない。万人向けではない
クラシックに慣れていない人には、ナット幅52mmがやや弾きづらく感じられることも。より扱いやすいのはスリムネック仕様のSLG200Nだ。
SLG200NWと他モデルの違い
SLG200S(スチール弦)
弦長634mm、細めのネック
フォークギターやエレキギターからの持ち替えに最適
YAMAHA ( ヤマハ ) / SLG200S CRB サイレントギター
SLG200N(ナイロン弦・スリムネック)
弦長650mm、ナット幅50mm
エレキやアコギ経験者でも違和感が少ない
YAMAHA ( ヤマハ ) / SLG200N CRB サイレントギター
SLG200NW(クラシック仕様)
弦長650mm、ナット幅52mm
クラシックギター経験者、ソロギターを弾きたい人に最適
YAMAHA ( ヤマハ ) / SLG200NW サイレントギター
まとめ|SLG200NWは“家で静かにソロギターを楽しみたい人”に最適
ヤマハのサイレントギター SLG200NWは、
静粛性
高い演奏性
ヘッドホン練習での没入感
エフェクターとの遊びの幅
ソロギターとの相性の良さ
を兼ね備えた一本だ。
普段エレキをメインに弾く筆者でも、ワイドネックに慣れて今では愛着を持って弾けている。
ソロギターを練習するには特に相性が良く、夜間でも安心して没頭できる。
生ギターとは違うが、“家で静かに、でもしっかり練習したい”人にとって最高の相棒になる楽器だと思う。