ギター初心者向け

この春、ギターを始めたいあなたへ。続けるために本当に必要なこと

春は何かを始めるのにちょうどいい。でも…

春って、新しいことを始めるには最高の季節だ。
気持ちがリセットされて、何かを始めたくなる。
「よし、今年こそギターをやってみよう」と思ってる人も多いと思う。

でも、その一歩を踏み出す前にちょっとだけ立ち止まって聞いてほしい。
ギターを始める人はたくさんいるけど、「続けられる人」は、案外少ない。

やる気はある。最初は楽しい。ネットで見たあのフレーズも弾いてみたい。
でも数日後、現実に追われ、ギターに触る時間が減っていき、
いつの間にか“ただのインテリア”になってしまう。

そうならないために、この記事ではギターを続けるために本当に必要なことを伝えたい。
才能があるとか、向いてるとか、そんなことより大切な「現実的な方法」を知ってほしい。

ギターが続かない理由は「才能」ではない

よくある誤解のひとつが、「ギターが続かなかったのは、自分に才能がなかったから」という思い込みだ。
確かに、音感が良かったり、器用だったり、覚えが早かったり。そういう人はいる。
でも、ギターが続かない理由の大半は、才能ではなく“燃料切れ”だ。

最初に沸き上がる「やる気」は、打ち上げ花火のようなもの。
一気に熱くなって、高く上がる。でも、あっという間に消える。

継続には、もっとじわじわと燃える薪のようなエネルギーが必要になる。

続けるために必要なのは“別の燃料”

燃え盛るやる気がなくてもギターに触り続けられる人には、別の「燃料」がある。
例えばこんなものだ。

  • 好奇心:「このフレーズ、どうなってるんだ?」という探求心

  • 承認欲求:「誰かに褒められたい」「上手いって言われたい」

  • 義務感:「一度始めたんだからやり切りたい」という自分への約束

これらは、やる気が切れても人を動かす力になる。
モチベーションに頼らず続けている人は、だいたいこのどれかを使っている。

じゃあ、どうやってこの“燃料”を補給すればいいのか。
それが次のポイントだ。

努力型と没頭型、あなたはどっち?

ここで少し現実的な話をしよう。

ギターを続けられる人には、大きく分けて2タイプいる。

没頭型

  • 気づけばギターを触っている

  • 練習が“努力”に感じない

  • 弾けないことすら楽しいと感じる

このタイプは、才能があるように見える。でも、実はちょっと違う。
たまたまそのとき、「ハマれるコンテンツ(=曲やアーティスト)」に出会えただけかもしれない。※詳しくは後述

努力型

  • 決まった時間に練習すると決めている

  • 楽しさより「やるべき」という気持ちが強い

  • ただし目的を失うと行動できなくなる。

努力型の人がギターを続けるには、「目的」や「仕組み」が必要だ。
「この曲だけはどうしても弾けるようになりたい」
「毎日少しでもやらないと気持ち悪い」
そういう動機づけが鍵になる。

ギターはゲーム機。ソフトがなければハマれない

ここで人気ギター系YouTuber西尾智也さんの言葉を借りて、没頭状態に入る為のヒントを紹介しよう。

ギターをゲーム機(ハード)そして、弾く曲・ジャンル・アーティストをゲームソフトに置き換えてみてほしい。

どれだけ高性能なゲーム機を持っていても、ソフトがなければ遊べない。
つまり、ギターをプレイするには“ソフト”が必要なんだ。

  • 色んなジャンルの曲をちょっとずつ触ってみる

  • いつもと違うアーティストのフレーズをコピーしてみる

  • コード練習だけじゃなく、ちょっと作曲っぽいこともしてみる

その中で、「あ、これ面白いかも」という出会いがあれば、
それが没頭への入り口になり得る。

そして、どんなに才能があってもこの没頭状態に入るキッカケがなければ、才能は眠ったままになる。
逆に、たまたま面白いソフトに出会えれば、才能なんてなくても夢中になれる。

SNSを活用して“継続の仕組み”を作ろう

ギターを続けるために、外の力を借りるのもアリだ。
特におすすめなのが、SNSで「練習報告」をすること

  • ギター◯日目と毎日投稿する

  • 練習動画を15秒だけ切り抜いてアップする

  • 分からない部分をそのまま投稿してみる

こうすると、自然と「続けないといけない」空気が生まれるし、
いいねやコメントがちょっとしたご褒美になる。

特にThreadsのようなラフなSNSは、野暮だけど優しい人が多い。
困ってる投稿をすると、誰かが勝手に助けてくれる。

上達するための燃料を、やる気ではなく、環境から仕入れる
それが継続への近道だ。


才能がなくても、出会いと仕組みでギターは続けられる

ギターが続かないのは、才能がないからじゃない。
やる気がなくなるのは、あなたが弱いからでもない。

継続するには“燃料”と“環境”が必要だ。

そして、没頭できるかどうかは、才能じゃない。
自分にハマる「ソフト(曲・ジャンル・アーティスト)」と出会えるかどうかだ。

この春、ギターを始めるあなたへ。
やる気はすぐ消える。けど、大丈夫。
続けるための方法はちゃんとある。
自分の中にある“燃料”を見つけ、外から“仕組み”を借りて、
ゆっくりでも、自分のペースでギターに没頭していこう。

ABOUT ME
吉田寛定
新潟在住のギターインストラクター、MBTIはINTP(論理学者) 時々インスタに演奏動画を上げたりしている。 だいたいどんな話を振られてもある程度語れる位常に知識をむさぼって生きています。