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ギターに最適な椅子はどれ?回転しないスツール+足台がおすすめな理由

ギターを練習するとき、どんな椅子に座るのが一番良いのか。
実はこれ、初心者からベテランまで意外と共通する悩みだ。

世の中には楽器メーカーから「ギター専用チェア」として売られている製品もある。たしかに便利そうではあるが、価格が高めであったり、デザインが部屋に馴染みにくかったりすることも多い。

そこで今回はあえて楽器メーカー製の専用椅子は取り上げず、日常で手に入る汎用的な椅子に焦点を当てる。
その上で、実際に試した中で「ギター練習に最も適していた椅子」と「快適に弾くための工夫」を紹介していきたい。

結論から言えば、回転しないスツール+足台が最適解。というのが筆者の見解だ。
ではなぜそう言えるのか。体験談を交えながら解説していこう。

ギター練習における椅子選びのポイント

椅子を選ぶ際に大切なのは次の3点。

  • 背もたれがないこと:ギターのボディと干渉しない。背後にスタンドを配置している場合でも手を伸ばしやすい

  • 肘掛けがないこと:ギターを問題なく構える事が出来る。

  • 安定していること:回転式やキャスター付きは姿勢がぶれやすい。

つまり、オフィスチェアやソファよりも、シンプルなスツールが条件を満たしやすい。

実際に試してみた椅子の失敗談

デスクチェア

肘掛けを外して試したことがあるが、結果は失敗。

  • 浅く座ると座面が回転して安定しない

  • キャスターで椅子自体が動いてしまう

  • 見た目は快適でも、演奏中の安定性はゼロ

  • 座面が広い上に背もたれが邪魔

「座り心地の良さ」と「ギター演奏の快適さ」は別物だと痛感した。

ソファ

リラックスできるかと思いきや、これも不向き。

  • クッションが深すぎて前傾姿勢がとれない

  • エレキではジャック部分が干渉する

  • 体が沈み込み、ポジション移動がぎこちなくなる

  • 倒れ込むような姿勢になりがち

結果、練習に集中できない。

ダイニングチェア

「これなら安定して座れるだろう」と思い、試したこともある。
確かに安定性は高いのだが──

  • 座面が広すぎると、逆にギターを抱えたとき窮屈に感じる

  • 背もたれがある分、動きが制限されがち

安定感はあるが、ギター用としては窮屈さが残る

スツールが最適な理由

結局のところ、最も使いやすかったのは回転しないスツールだった。

  • 座面がコンパクトなのでギターを構えやすい

  • 背もたれや肘掛けがなく取り回しが良い

  • キャスターも回転機構もないので安定感がある

一見シンプルで頼りなく見えるが、ギターを弾くにはむしろこの「シンプルさ」がちょうどいい。

足台を加えるとさらに安定

スツールに加えて、足台を使うとさらに安定性とポジションが向上する

  • ネックの角度が自然に上がり、手首の負担が減る

  • 体の前傾姿勢がとりやすく、無理のないフォームになる

クラシックギターで定番の足台は、アコギやエレキでも効果的だ。

ギター練習におすすめのスツール3選

ここまでで「ギターには回転しないスツールが最適」と解説してきたが、実際にどんなスツールを選べばいいのか。
筆者が実際に使ったりチェックして「これは良いかも」と感じたスツールを紹介する。

1. ニトリ|木製スツール

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  • 価格が安く入手しやすい
  • シンプルで主張しすぎないデザイン

初心者がまず試すには最適な一脚。
合板だが木の優しい質感を味わえる。
4本足で安定感はあるのだが、使ううちに材の収縮やフェルトの摩耗によってわずかながたつきが出る場合がある。その際はフェルトを貼り直すなどメンテナンスが必要になる。

2. アルテック|スツール60

 

  • 木製スツールの元祖ともいえる存在
  • フィンランドの白樺を使い、現地職人の手作業で製造
  • 3本脚なのでガタつかない

一見シンプルなスツールだが素材含めまさしく北欧家具。
質感も良く一生モノと言えるスツール。ただし値段は高い。
「ギター練習用の椅子」として考えるとかなりの贅沢品になる。
いつかは欲しい一脚。

3. ポータブル伸縮スツール

 

  • 縮めてコンパクトに収納・持ち運びができる

  • カラーバリエーション豊富

折りたたみ式のため、自宅だけでなくスタジオや野外にも持っていけるのが魅力。
ただしプラスチック材なので風情と質感の良さは無い。
機能性重視の人におすすめ。

長時間弾くならクッション+休憩を忘れずに

スツールは座面が硬めのものが多いため、クッションを敷くことで快適さが大きく変わる。

季節や気分などでクッションを取り換えるなんて楽しみ方も出来る。

 

さらに、45分に一度は立ち上がって休憩すること
血流を促し、姿勢の偏りをリセットできるので集中力が長持ちする。

一定時間集中して練習して休憩をサイクルするポモドーロ法を取り入れるのも効果的だ。

ギター練習におすすめの足台

スツールとあわせて使うと、姿勢の安定性が格段に上がるのが足台だ。
特にクラシックギタリストの多くが愛用しており、アコギやエレキでも効果は大きい。

ハーキュレス|FS100B

HERCULES STANDS / FS100B
HERCULES STANDS / FS100B

  • 滑り止め付きで安定感がある

  • 比較的重量があり演奏中にズレにくい

  • 高さ調整が可能で体格や椅子の高さに合わせられる

実際に使ってみると「足を置くだけでこんなに楽になるのか」と驚く。
ギターの角度が自然に決まり、ポジション移動やコードチェンジがスムーズになる。

練習環境を整えるなら「回転しないスツール+足台」

  • デスクチェアやソファは意外と不向き

  • ダイニングチェアは悪くないが、座面の広さで窮屈に感じることがある

  • 最適解は回転しないスツール+足台

  • ニトリで安価に試すも良し、アルテックで一生モノを選ぶも良し、持ち運びなら伸縮スツールも便利

練習環境は、楽器そのものと同じくらい大切だ。
勿論腰痛持ちであるとか様々な問題があるかと思う。自分に合った椅子を選ぶことで、ギターとの時間はもっと快適で楽しいものになる。

ABOUT ME
吉田寛定
新潟市在住のギターインストラクター。 趣味ギタリストに向けた“ちょうどいい温度感”の発信を心がけています。 新潟市江南区のギター教室|7丁目ギター教室にて無料体験レッスン受付中。亀田・横越エリアの方はぜひどうぞ。