どうも、7丁目ギター教室新潟江南校の吉田です。
大人になってからギターを始めたい。
昔は挫折しちゃったけど、もう一度チャレンジしたい。
そう思ったとき、どうしても頭をよぎるのが「今からでも遅くないのかな?」という不安ではないでしょうか。
実は、ギターのような“手を使う楽器”は、大人の脳との相性がとても良いんです。
集中力、感情のコントロール、記憶力……。
音を出すという行為そのものが脳のトレーニングになり、生活全体にじわっと良い影響が広がっていきます。
先に結論だけ言うと、
大人がギターを始めるメリットは、年齢によるデメリットを明らかに上回ります。
ここからは、その理由をできるだけわかりやすくお伝えしていきます。
「やっぱりもう一度やってみようかな」と思っている大人の方にとって、きっといい追い風になるはずです。
楽器演奏と脳の関係|大人でも脳はちゃんと育つ
「脳は歳を取ったら変わらない」と思われがちですが、これは少し誤解があります。
脳には“脳可塑性(のうかそせい)”という変化する力が備わっていて、大人になってもその機能はちゃんと生きています。
もちろん子どもほどのスピードではありませんが、大人の脳もきちんと成長します。
ギターを弾くとき、脳の中ではこんな領域が同時に動いています。
指を動かす運動領域
音を聴く聴覚野
リズムを処理する小脳
判断や集中を担う前頭前野
これらが複雑に連携しながら働きます。この“複数の領域を同時に使う動き”こそ、脳にとって非常に良い刺激になるんです。
「ギター=脳トレ」というのは、けっして大げさではありません。
ギターが大人に与えるメリット
ここからは、大人がギターを始めることで得られる、現実的なメリットを紹介していきます。
① 注意力・集中力が上がる
コードチェンジ、ピッキング、テンポ、フォーム……。
同時に意識することが多いので、自然と集中する力が鍛えられます。
「ギター弾いた日の方が頭がスッとする」という声は本当に多いです。
② 記憶力が強くなる
フレーズを覚える作業は、そのまま短期記憶・作業記憶の鍛錬になります。
仕事や日常の“覚える力”にも良い影響が出やすいです。
③ 感情が整う
嫌なことがあった日でも、10分触るだけで気持ちが落ち着く。
音を出す動作そのものが、心のノイズを整えてくれます。
④ 創造性が育つ
音色作り、フレーズ作り、機材の組み替え…。
「自分で考えて組み立てる」作業が多いので、自然と創造力が磨かれます。
⑤ 自己肯定感が上がる
できなかったことができるようになる。
この体験は、大人にとって特に貴重です。
⑥ 音楽仲間ができる
バンド、セッション、SNS…。
大人になってからの新しい友人づくりとしても強力です。
ギターは「音楽の趣味」でありながら、大人の生活をそっと支える“装置”のような存在でもあるんですよね。
年齢による違い|実は大人のほうが向いている部分もある
確かに、子どもの吸収スピードは速いです。
運動神経や音感が発達しやすいのも事実。
でも、大人には大人ならではの強みがあります。
① 理解しながら覚えられる
コードの仕組みや練習の優先順位を論理的に整理できる。
これは大人ならではの武器。
② 続ける理由が明確
音楽や楽器が「好きだから」「続けたいから」という内発的な動機が強く、挫折しにくい。
③ 悪いクセを避けられる
長い人生経験がある分、非効率なやり方に気づきやすいです。
④ 達成感を味わいやすい
大人は“成長の実感”に敏感なので、少し弾けるだけでも満足度が高い。
若いころより“吸収力”は落ちても、“学ぶ力”はむしろ上がっている。
ギターとの相性はむしろ良いんです。
挫折しないための“大人の練習戦略”
再挑戦したい人にいちばん伝えたいのは、
「大人は努力の方向さえ間違えなければ、普通に伸びる」ということ。
ただ、若いころのように気合だけで押し切るのは難しい。
だからこそ“やり方”が大事になってきます。
● 少量 × 高頻度
10分 × 毎日 でも効果的。
脳は“短い刺激の積み重ね”に強い。
● 課題はひとつに絞る
コードチェンジだけ
ピッキングだけ
Aメロだけ
一度に多くやらず、テーマをひとつに絞った方が伸びやすいです。
● 触るだけでもOKにする
「しっかり弾かなくていい。触る程度だけでもOK」
この考え方だけで習慣が崩れにくくなります。
● スクールを味方にするのもアリ
大人は時間も体力も有限。
講師に“ルート設定”してもらえばムダが減ります。
“サボりやすい自分をどう扱うか”。
それが、大人の練習のいちばんのポイントです。
よくある質問
Q. 大人になってからでも本当に上達しますか?
A. 普通に上達します。
子どもはスピードが速いので眩しく見えるだけで、大人は「理解しながらじっくり伸びる」という強みがあります。
Q. 手が不器用でもできますか?
A. むしろギターを通じて、脳と筋肉の連携が強化され、不器用さが改善する可能性もあります。
不器用だからこそ挑戦する価値はあります。
Q. 何から練習すればいいですか?
A. 構え方、チューニング、TAB譜を軽く触ったら、早めに「好きな曲」に入ってOK。
教本は辞書のように“困ったら開く”くらいで十分です。
まとめ|ギターはいつ始めても遅くない
最後に、要点を振り返っておきます。
楽器演奏は大人の脳に良い刺激を与える
集中力・記憶力・感情の安定など日常にもプラス
大人には「理解力」「目的意識」「自己調整力」という武器がある
コツを押さえれば、若いころより伸びやすい部分もある
挫折しない鍵は“少量 × 継続”
ギターは、年齢に関係なく挑戦できる数少ない趣味。
そして始めた瞬間から、生活が少しだけ良くなるタイプの趣味です。
昔挫折した人も、これから始めたい人も──
もう一度弾いてみる価値は、十分にあります。
あなたのこれからの時間が、音楽で少しでも豊かになりますように。








