レッスン動画や教本を見ても弾けるようにならない理由
ギターを続けていると、「動画も教本もちゃんと見ているのに、なぜか演奏に反映されない…」という悩みにぶつかる人は多いはずだ。
結論から言うと、経験の土台が薄いまま、大量の情報を受け取っているからである。
レッスン動画は丁寧だし、教本も分かりやすい。それでも身につかないのは、「知識→行動」の順番で進めようとしているからだ。
実はこれ、逆のほうが吸収が速い。
この記事では、
なぜ“先に弾く”ほうが理解が深まるのか
何から弾けばいいか
動画や教本をどう使うべきか
ここを整理していくのだけど、あらかじめ結論を伝えておこう。
先にギターを弾く → 後で解説を見る これが最も吸収率が高い
先に手を動かすことで疑問が具体化し自分事になる、動画や教本がはじめて“辞書”として機能し始める。
逆に、経験ゼロのまま座学だけ積んでも、自分事としての実感が無いと理解は広がらない。
先に弾くと吸収が上がる理由
どれだけ親切な解説でも、体験ゼロだと“具体的な意味”が入ってこない。
歴史の授業で、登場人物の名前を知っているだけで理解が早くなるのと同じだ。
聖徳太子とか源義経、織田信長や坂本龍馬など、あらかじめ名前だけでも知っているだけでも随分と頭に入りやすくなる。
ギターも、指板の感触やコードチェンジの難しさを“自分の手”で知っていると、動画の説明が急に鮮明になる。
「Bメロでコードが変わる瞬間にリズムが崩れる」
「Fだけ指が死ぬ」
こうした“具体的な悩み”が発生している状態だと、動画の一言一言が刺さる。
つまり、知識×体験の掛け算で理解は伸びる。
体験がゼロだと、解説の価値はどうしても半減してしまうのだ。
最初の練習法:サビだけ弾く × 3曲
最初の一歩は、細かい基礎より“曲を回す”ほうが圧倒的に早い。
難しく考えずに、知っている好きな曲のサビだけ弾けばいい。
テンポが速すぎない曲を3つほど選ぶのがポイントだ。
原曲を流し、コードサイトを見ながら手を動かす。Youtubeなら再生速度を落とすことも出来る。
ミスしても止まらないことを目標にする。音が詰まってもいい。
“ボロボロでも最後まで弾き切る”ことが価値になる。30点でも合格だ。
好きな曲に合わせてギターが鳴った瞬間、ぎこちなくても感動するはずだ。
3曲のサビがボロボロでも通せるようになったら、次は1コーラス練習するか、別の曲をピンポイントで練習すればいい。
動画・教本はどう使うべきか
「買った教本、ちゃんと読まないと…」と思うかもしれない。
だが最初に確認するべきなのはこの3つだけで十分。
構え方
チューニング
TAB譜の読み方
ここを押さえたら、すぐ曲に取り掛かろう。
解説の多くは“経験があるほど分かる”ように作られている。
教本や動画は情報量を確保する都合もあって、初心者が使い切るにはオーバースペックなことが多い。
行き詰まった理由を言語化したくなったときに、教本を開けば十分だ。
よくある不安と答え
● 間違った弾き方が身につくのでは?
確かにフォーム修正は独学では難しい。
だからこそ、ギター教室で単発レッスンを受けるのも有効だ。
筆者も所属している「7丁目ギター教室」でも単発レッスンを受け付けているし初回は無料なので、近隣なら気軽に試してみてほしい。
https://gainfomation.net/7choume-gt-niigata-kounann/
“間違ったフォーム”は柔軟に直せるので、恐れる必要はない。
● 理論は勉強しなくていいの?
初期段階では不要だ。
音楽理論は、
作曲
編曲
アドリブ
など“クリエイティブな場面”に入ってから真価を発揮する。
コピー中心の時期に理論を詰めても、重要度が低くて理解が定着しない。
これも経験が土台になってはじめて意味が出る。
結論|レッスン動画や教本は“経験の土台”ありき
レッスン動画や教本は、あなたの技術を補強するための道具だ。
だがその効果は、経験という土台が大きいほど高くなる。
最初は構え方・チューニング・譜面の読み方だけ押さえたら、細かいことは後回しでいい。
まずは好きな曲のサビを弾いて、1曲ずつ経験を積む。
難しければ別の曲、いけそうなら1コーラス。
その繰り返しでギターは必ず馴染んでいく。
動画や教本を読むのも楽しい。
ただ、その時間を少しだけ“ギターを弾くこと”に回せば、確実に上達が早くなる。
情報との距離感をつかみながら、うまく活用していけばいい。
その上でこれからも当ブログを、あなたのギター習慣の一部として使ってほしい。








