ギターを趣味にしていると、ふと「何のためにギターを弾いているんだろう」と立ち止まることがある。
楽しいから、癒されるから、かっこいいから。理由は人それぞれ。でも時には「このままでいいのかな?」と迷うこともあるはずだ。
そんな時にヒントになるのが、自分の性格傾向(MBTI)。
中でも「1文字目(I/E)」と「4文字目(P/J)」を見れば、自分がギターを弾く“根っこの動機”と、それにどう向き合えばよいかが見えてくる。
結論を言えば、
自分の気質に合った目的設定とアプローチを知ることで、ギターとの付き合い方がもっと自然で、楽になる。
特に「上達したいけど、どう進めていけばいいかわからない」と感じている人にとっては、目からウロコの視点になるかもしれない。
この記事では、MBTIの中でも「I/E」と「P/J」の組み合わせに着目し、以下の4タイプに分けて解説する。
IP型(内向 × 柔軟性)
IJ型(内向 × 計画性)
EP型(外向 × 柔軟性)
EJ型(外向 × 計画性)
ギターを「ただの趣味」で終わらせたくない人や、「自分なりの道筋を見つけたい」と思っている人に、きっと役立つ内容になるはずだ。
MBTIとは?I/EとP/Jの違いを簡単に解説
MBTI(Myers-Briggs Type Indicator)は、心理学をベースにした性格診断ツールで、4つの指標を使って人間の性格を16タイプに分類する。

その中で今回取り上げるのは、次の2つの軸。
1. I(Introversion:内向) or E(Extraversion:外向)
これは「エネルギーをどこから得るか」を表す。
I(内向):一人の時間で充電する。深く考えるのが好き。
E(外向):人や場との関わりで元気になる。刺激や行動を求める。
2. P(Perceiving:柔軟性) or J(Judging:計画性)
これは「物事への向き合い方」を表す。
P(柔軟):その場の流れや感覚に任せる。選択肢を広げたいタイプ。
J(計画):計画を立てて進める。ゴールや締切を明確にしたいタイプ。
これらを組み合わせると、性格の傾向がかなり具体的に見えてくる。
そしてそれは、ギターとの付き合い方にも大きな影響を与えている。
IP型:内向 × 柔軟性|マイペースに探求する「内なる世界の旅人」
ギターを弾く目的
IP型の人にとって、ギターは「内面を探るツール」のような存在。
自分の気持ちや世界観を、音を通して表現したい。
誰かに評価されることよりも、“今この瞬間に鳴らしている音”が心にフィットするかが重要。
例えば、夜中に一人でアンビエントなループを延々と重ねている人、そんなスタイルがハマる。
アプローチの傾向
練習よりも「遊び」感覚で弾き続ける
DAWやエフェクターで音作りにハマりがち
1人でこもって作業するのが苦じゃない
陥りやすい課題
ゴールがないまま音を重ね、何が上達したのか曖昧になる
情報収集に夢中になって、実際の練習時間が減ることも
活かし方のヒント
自分用の「音日記」や「演奏ログ」をつけて成長を可視化
月に1回、録音したものを自分で聴き返す時間を作ると◎
他人と比べず、「過去の自分より良くなったか」に意識を向ける




IJ型:内向 × 計画性|地道に極めたい「ひとり職人タイプ」
ギターを弾く目的
IJ型の人は、ギターを「自分だけの表現手段」として丁寧に磨いていきたいタイプ。
明確な理想像があり、それを形にするための努力は惜しまない。
YouTubeの弾いてみた動画を見て「自分もここまで弾けるようになりたい」と思い、計画を立てて練習する──そんなスタイルが得意だ。
アプローチの傾向
TAB譜を分析し、細部まで弾き方を研究する
練習ログや進捗チェック表を作るのも苦にならない
理論や構造に興味を持ち、スケールやコードを勉強しがち
陥りやすい課題
完璧を求めすぎて演奏が止まりがち
他人に見せるタイミングを失い、モチベが落ちる
活かし方のヒント
演奏動画や音源を、誰か1人にだけでもシェアしてみる
練習を“作品づくり”と捉えると、やりがいが増す
ギター仲間と「定期的な進捗共有会」を設けるのも効果的




EP型:外向 × 柔軟性|刺激を求める「好奇心ドリブン型」
ギターを弾く目的
EP型の人は「とにかく面白そうだからやってみる」という感覚が強い。
SNSで流れてくるリフやフレーズにすぐ反応し、
「これかっこいい!やってみよう!」と即行動に移す軽快さがある。
型にはまらず、自由な発想で音楽を楽しめるのが魅力だ。
アプローチの傾向
ジャンルやスタイルにこだわらず気分で選ぶ
セッションや人との交流の中で成長する
弾き語り動画をノリでアップする行動力あり
陥りやすい課題
熱しやすく冷めやすい。継続が課題
理論や基礎練習が後回しになりやすい
活かし方のヒント
SNSで「週1曲チャレンジ」などを宣言して継続力を補う
仲間と「ネタ共有」する場をつくると刺激を維持しやすい
ギターを“表現ツール”ととらえず、“遊び道具”と考える方が自分らしさが活きる




EJ型:外向 × 計画性|目標に向かって突き進む「実行力の塊」
ギターを弾く目的
EJ型の人は「○○を弾けるようになりたい」「何かを成し遂げたい」という明確な目標設定がモチベーションの源泉。
「次の発表会で○○を披露する」「半年でこのスキルを習得する」など、ゴールから逆算して行動できるのが強み。
アプローチの傾向
練習スケジュールや課題管理が得意
成果をアウトプットして評価されることでモチベ維持
バンドやグループの中でリーダー的役割も向いている
陥りやすい課題
成果が出ないと急にやる気を失う
自分に厳しすぎて楽しむ余裕を忘れることも
活かし方のヒント
「できたことリスト」を作って、達成感を毎日得るようにする
人前で弾く場を定期的に設けて“見せる”機会を活用
バンドや企画ライブなど、他人と一緒に進める目標設定がおすすめ




自分の“やる気スイッチ”を知って、ギターをもっと楽しく
ギターは、上手くなることも大切だけど、何より「続けること」が一番大切だ。
そしてそのためには、自分の性格に合ったスタイルで無理なく付き合っていくことが重要。
MBTIのI/EとP/Jをヒントに、「自分にとってのギターの意味」をあらためて見つめ直してみよう。
目的が見えれば、練習も、演奏も、もっとしっくりくるはずだ。
Q&A:MBTIとギターの関係、もっと知りたい人へ
Q1. MBTIって他の文字(S/NやT/F)もギターと関係あるの?
A. もちろんある。たとえばS(現実志向)型は模倣や耳コピが得意な傾向があり、N(直感型)はオリジナル曲や即興演奏に興味を持ちやすい。T(論理型)は理論や構造の理解に強く、F(感情型)は感覚的なニュアンスや共感性に長けるなど、それぞれの特徴がギターの楽しみ方に反映されている。
Q2. MBTIの診断はどこでできる?
A. Web上に無料で受けられるMBTIタイプ診断が多数ある。「MBTI 無料 診断」などで検索すると簡易的なものが出てくるが、できれば英語版の16Personalitiesなどが精度が高くおすすめ。
Q3. 自分がどのタイプかわからなくても、この記事の内容は参考になる?
A. 自分が完全にどのタイプか断定できなくても、「これ、自分に近いかも」と感じた部分からヒントを得ればOK。タイプ分けはあくまで“傾向”なので、ガチガチに当てはめる必要はない。
Q4. ギターを上達するには、どのタイプが一番有利?
A. どのタイプにも強みと課題があるため、優劣はない。大事なのは、自分の気質に合ったやり方で続けられるかどうか。たとえばEJ型のように計画力がある人は進みやすいけど、IP型のように深く探求できる人も独自の魅力を育てやすい。
Q5. 他の楽器にもこの考え方は使える?
A. もちろん使える。ベース、ドラム、ピアノ、DTMなどでも「自分の性格に合った向き合い方」はとても重要。MBTIをひとつの“自己理解ツール”として活用すれば、音楽全般に応用できる。